約 3,654,153 件
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/72.html
女性O:豊口めぐみ ※以下ネタばれを含みます 女性O:豊口めぐみ 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「暴れたろーじゃん!」 逃走時 「あばよッ!」 勝利時 「相手を選べってンだよなァ?」「余裕の勝利じゃん?」「…ウゼ。まーじウゼェ」 対ドラゴン戦 「いけ好かねぇ野郎だったぜ」「アタシを誰だと思ってる?」 対帝竜戦 「地獄の底で喘いでな!」「おっしゃあ! コンプリートだぜェ!」 イベント勝利時 「さぁて、お仕置きの時間だ!」(首都高戦)「酷ぇ顔だぜ 総長さんよぉ?」(人竜戦)「ポッと出はひっこんでろ」(真竜戦)「大バカヤロウはテメェだよ」(人類戦士戦) レベルアップ時 「最強、狙っちゃいますかァ?」「あっは! マジやべーな!」 パーティ加入 「呼ンだか?」 室内 「よぉ」(通常)「やべーなぁ!」(喜)「ねェよ」(悲)「な、なンだよ…」(照) 料理 「りょおりとおばんだとぉ!?」「混ぜときゃいーだろぉ?」 スカイラウンジ 「…なかなかいいじゃんか…」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト 旋風巻き 「そおりゃっ!」 金翅鳥王旋風 「全員まとめたらァ!」 袈裟斬り 「ブツ切りだッ!」 力閂オロシ 「いっくぜェ!」「カチ割ンぞ!」 トンボ斬り 「喰らってろ!」 影無し 「こンのウスノロォ!」 収刀の紡ぎ 「攻め方変えンぜ!」 崩し払い 「いっくぜェ!」「ウゼェンだよッ!」 モミジ討ち 「いっくぜェ!」「ブシャっとなァ!」 フブキ討ち 「いっくぜェ!」「わめくな!」 不動居 「…来た来たァ!」 風林重ね 「同伴してやるよ!」→「叩っ斬る!」 十六手詰め 「いっくぜェ!」「テメェも終わりだ!」 抜刀の紡ぎ 「オラ行くぜェ!」 修羅の貫付け 「吠え面かきなァ!」 刃下のリアクト 「本気で来いヨ?」 練気手当 「一服すんぜ」 赤化の呼気 「燃やしてこうじゃん!」 黒鋼の呼気 「傷とかマジ勘弁…」 丹田法の訓 「持ってこうぜェ!」 乱れ散々桜 「花見といこうぜ! てやっ!桜の根元で死体になりな!ァァアア! …せいっ!チョー絶景じゃね?」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 通常攻撃(銃) エグゾースト タランテラ 「棒立ちしてなッ!」 スコルピオ 「悶えてろッ!」 ヴァンパイア 「貰ってやるよ」 フルムーンヴァンプ 「見とれるなよ?」「かしずいて差し出しなッ!」 ベノムアンプリフ 「痛そうじゃん?」 アサシンアイズ 「目力上げてく!」 ベノムフェティシュ 「よくキクぜェ?」 ラッシュショット 「そらそらそらァ!」 エイミングショット 「的はテメェだ!」 ダンシングバレット 「蜂の巣じゃねェの?」 ジャンプショット 「食い千切れッ!」 ハイディング 「チャンス待ちだな…」 ブッシュトラップ 「見とれるなよ?」「忘れてたのか?」 チーターマン 「カタしちゃおうぜ!」 アサシンズリアクト 「楽しみじゃん?」 エスケイプスタンス 「面倒だしィ?」 トリックハンド 「フィーバータイムだ!」 サクリファイス 「あとしくじったら承知しねぇ!」 狂咲きバッドヘヴン 「シケた手はもうやめだ!ド派手なの上げてこうじゃん!ブチ抜けッ!燃え尽きちまったか?」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト 正拳突き 「うおりゃっ!」 デストロイチャージ 「ブッ壊してやる!」 ジャブ 「ヘコますッ!」 ダブルフック 「覚悟はいいな!?」 スピネイジブロウ 「おらよっ!」 釣瓶マッハ 「オラッ!」「オラッ!」「オラオラ沈めェ!」 クインテッタ 「ぃやらぁっ!」 ドリルクロウラー 「中身ブチ撒けなッ!」 迎撃スタンス 「受けてやろうじゃん?」→「オラッ!」 迎撃スタンス・重式 「ハグ大歓迎だ!」→「オラッ!」 オトシ前上等! 「ムカつくんだよッ!」 牙折る也 「うっせぇ奴だな」→「カチ込むっ!」 爪砕く也 「手が早いンだな」→「カチ込むっ!」 吹裂く也 「仕掛けてこいよ」→「カチ込むっ!」 凶転ず也 「陰険ヤローめ!」→「カチ込むっ!」 怒りの重爆 「恨み全乗せだァ!」 デストロイリアクト 「壊し足りねェ…!」 先制デストロイ 「ハナから圧し折る!」 瀕死のド根性 「タダじゃ屈しねェ!」 パリングシールド 「破られンなよ!?」 スカイハイメテオ 「イっちゃうかぁ? やああっ!ふっ はああっ!アタシのカカトは宇宙一ィィィイ! だりゃあ!」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト フレイム 「こんがり炙るぜェ?」 イフリートベーン 「アタシに焼かれな!」 ヒートボディ 「アツいのヤじゃん?」 フリーズ 「冷やしてやるよ」 アイシクルエデン 「凍えて震えろ!」 ゼロ℃ボディ 「触ンじゃねーよ」 エレキ 「痺れるぜぇ?」 ボルトアヴェンジ 「テメェを貫く!」 プラズマジェイル 「調子乗ンなよ?」 デコイミラー 「コッチとヤってな!」 半径50mの支配者 「アタシに跪けッ!」 マイクロバースト 「っだクソぉ!」「グラグラ沸き立て!」 マナフローター 「パーッと行こうぜ!」 コンセントレート 「…次、覚悟しろよ!」 キュア 「一応手当てな」 リカヴァ 「っだクソぉ!」「抜いとくぞ」 リザレクション 「っだクソぉ!」「なぁに寝てンだよ」 デッドマンズリアクト 「安心して…死ね」 魔力の湧水 「バカが!」「アタシってば優しいし~?」 オートリカヴァ 「っだクソぉ!」「長引くと面倒だな」 黒のインヴェイジョン 「なぁんか飽きたしぃ?あとはダチにお任せするわ食い込め! 適当に貪りやがれ」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト アタックゲイン 「うっし!シバき倒すぞぉ!」 ディフェンスゲイン 「傷付かなきゃ負けなくね?」 リジェネレーター 「これでちょっと楽チンじゃん?」 119ナノマシン 「絶対命令!起きやがれ!」 Bデータイレイザー 「こーゆーのマジうっぜぇ」 ファイアブレイク 「アタシにかかればヨユーだしィ?」 アイスブレイク 「対策しときゃいいんだろ?」 Aスキルコーラー 「ほぉれ動け働けぇ!」 ハッキングワン 「アタシに委ねな!」 ハッキングゼム 「テメェら頭が高ぇ!」 マッドストライフ.x 「狙いはアッチだ!」 スケイプゴート.x 「寄越しやがれ」 ロストパワー.x 「テメェはゴミだ」 バッドインバリッド 「中から腐りな!」 スリープオール 「死ぬまで寝てな」 カースオール 「そこで怯えてな!」 ハッキングリアクト 「楽しくやろうぜ?」 リアクターチアー 「ま、頑張ればァ?」 クイックハック 「速攻オトす!」 サバゲーナレッジ 「こんなのもあるんだぜ?」 禁断の秘技 「アタシは手段を選ばない!ほれほれほれェ! やっちまうぜ!よっしゃ! ほい無敵、チョ~無敵!」 コメント欄 デッドマンズリアクトのときって「安心して…死ね」って言ってない? ターンの最後に発動して次の行動選択のときに囁かれてドキッとしたんだが -- 名無しさん (2011-12-10 11 29 46) 人竜戦「ヒデェつらだぜ 総長さんよぉ?」だったかと -- 名無しさん (2011-12-17 18 21 16) 人竜 面じゃなくて顔でした 修正 -- 名無しさん (2011-12-28 21 45 50) (真竜戦)「ポッと出はひっこんでろ」でした -- 名無しさん (2012-04-11 16 16 56) 完全にレヴィで草 -- 名無しさん (2022-03-11 18 26 29) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/84.html
女性D:豊崎愛生 ※以下ネタばれを含みます 女性D:豊崎愛生 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「うん、ズバっと決めるよ!」 逃走時 「にっげろー」 勝利時 「おやおやぁ、終わりですかぁ?」「ふぇー、もう疲れたよぉ」「楽勝楽勝、次行こう!」 対ドラゴン戦 「頑張ったら、お腹空いたよ・・・」「わっはっはー、恐れ入ったか」 対帝竜戦 「やったね、上出来上出来ぃ」「悪い事しちゃ駄目なんだよ」 イベント勝利時 「もー、何してくれるのさぁ」(首都高戦)「私にはわかんないよ…」(人竜戦)「さあ、みんなの所に帰ろーよ」(真竜戦)「もう大丈夫だよ。ね」(人類戦士戦) レベルアップ時 「凄い凄い、すっごいねぇ」「どんなもんだい!」 パーティー加入 「承知ぃ!」 室内 「ヤッホー」(通常)「絶好調!」(喜)「嫌だよぉ…」(悲)「うわぁー…」(照) 料理 「はーいやるやるぅ」→「何かとってもいい感じ」 スカイラウンジ 「じゃーおやすみ」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 「せいっ!」「はっ!」 エグゾースト 「はぁぁぁぁ!」 旋風巻き 「まきこめぇ」 金翅鳥王旋風 「みんないただき!」 袈裟斬り 「ざっくり!」 力閂オロシ 「張り切って!」→「お待たせぇ」 トンボ斬り 「ばっびゅーん」 影無し 「速いんだから」 収刀の紡ぎ 「へーんしん」 崩し払い 「張り切って!」→「ズバッとぉ」 モミジ討ち 「張り切って!」→「カットぉ」 フブキ討ち 「張り切って!」→「ビビッとくるよ」 不動居 「気合い注入」 風林重ね 「誰かおねがーい」→「そりゃ」 十六手詰め 「止めらんないよ!」 抜刀の紡ぎ 「はいチェンジー」 修羅の貫付け 「すっぱぬく!」 刃下のリアクト 「さぁ、こいこい」 練気手当 「めげてたまるかぁ!」 赤化の呼気 「怪力ムキムキィ」 黒鋼の呼気 「鉄壁ガコォーン」 丹田法の訓 「調子にのっちゃえー」 乱れ散々桜 「負けないよ!」「はっ」「最後に立ってた方が勝ち!」「はぁぁぁぁ」「せいやっ!」「そのままズドッと倒れちゃえ トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(ダガー) 「そこっ!」「はい!」 通常攻撃(銃) 「てい!」「とお!」 エグゾースト 「むぅぅぅぅっ!」 タランテラ 「待って待ってー」 スコルピオ 「ブスッといくよー」 ヴァンパイア 「お腹ペコペコ」 フルムーンヴァンプ 「でわでわ」→「おかずは君だー」 ベノムアンプリフ 「でわでわ」→「ひゃー痛そう」 アサシンアイズ 「目玉らんらん!」 ベノムフェティシュ 「大サービス!」 ラッシュショット 「でわでわ」→「飛び散れー」 エイミングショット 「でわでわ」→「ばきゅーん、とね」 ダンシングバレット 「むぅぅぅ」→「みんな飛んでけー」 ジャンプショット 「むぅぅぅ」→「これでどうだ」 ハイディング 「かくれんぼだよー」 ブッシュトラップ 「でわでわ」→「お気の毒ー」 チーターマン 「ダッシュダッシュー」 アサシンズリアクト 「呼ばれて飛び出る!」 エスケイプスタンス 「ずらかるぜぃ」 サプライズハント トリックハンド 「おっ上手ー」 サクリファイス 「バッチリ決めるから!」 狂咲きバッドヘヴン 「はじめるよ」「撃ち抜けふっ飛べずっきゅーん」「ぴったり」「ありゃ飛ばしすぎちゃった」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 「たあ!」「てぇい!」 エグゾースト 「ほぉぉぉぉっ!」 正拳突き 「ほぉぉぉぉ…」「そいやぁ!」 デストロイチャージ 「逃がさないよ」 ジャブ 「ちょい」 ダブルフック 「お腹を据えて…」「ズシンとね!」 スピネイジブロウ 「ほぉぉぉぉ…」「のけぞれぃ!」 釣瓶マッハ 「でいっ!」「でいっ!」「このこのこのぉっ!」 クインテッタ 「お腹を据えて…」「こんにゃろ!」 ドリルクロウラー 「お腹を据えて…」「ぐいっと一気に!」 迎撃スタンス 「来て来てー!」→「てぇい!」 迎撃スタンス・重式 「もーっと来て来て!」→「てぇい!」 オトシ前上等! 「ばかちんっ!」 牙折る也 「はいはいこっち!」→「重いよ!」 爪砕く也 「危ないったら!」→「重いよ!」 吹裂く也 「私と勝負!」→「重いよ!」 凶転ず也 「ラッキーカムカム!」→「重いよ!」 怒りの重爆 「ほぉぉぉぉ…」「特盛りだぁ!」 デストロイリアクト 「ドキドキしてきた!」 先制デストロイ 「パワー満タン!」 瀕死のド根性 「なせばなるかも!」 パリングシールド 「効かないよーだ」 スカイハイメテオ 「大怪我しても知らないよ!」「フッ」「ほんとにほんとに、危ないからねー!」「ズドーン」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 「しゃあ!」「ほら!」 エグゾースト 「やぁぁぁぁ!」 フレイム 「メラッと」 イフリートベーン 「やぁぁぁぁ!」→「どっかーん!」 ヒートボディ 「返り討ちだよ」 フリーズ 「ヒヤッと」 アイシクルエデン 「やぁぁぁぁ!」→「カッチコチ!」 ゼロ℃ボディ 「頭いいでしょ」 エレキ 「ピカッと」 ボルトアヴェンジ 「やぁぁぁぁ!」→「ガッシャーン!」 プラズマジェイル 「叩き割っちゃえ」 デコイミラー 「分身するよ」 半径50mの支配者 「さよならバイバーイ」 マイクロバースト 「いっくよー」→「ボーンってするよ」 マナフローター 「行け行けゴー!」 コンセントレート 「クラクラするぅ」 キュア 「元気元気ー」 リカヴァ 「いっくよー」→「シャキッとしなきゃ」 リザレクション 「いっくよー」→「もうちょいがんば」 デッドマンズリアクト 「やぁぁぁぁ!」→「投げ出すもんか」 魔力の湧水 「終わらせる」→「ここぞとばかりに」 オートリカヴァ 「いっくよー」→「衛生兵参上」 黒のインヴェイジョン 「帳が下りる」「うそうそ暗夜に落っこちろぉ」「完璧ぃ」「みんなまとめてお休みなさい」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「ほいっ!」「やー!」 エグゾースト 「ぬぅぅぅぅっ!」 アタックゲイン 「もっと張り切ってこー!」 ディフェンスゲイン 「カッチーン!て固めるよー」 リジェネレーター 「らくらくの全自動!」 119ナノマシン 「起きてくれなきゃ困るよう!」 Bデータイレイザー 「ややこしいものは飛んでってー」 ファイアブレイク 「いいことひらめいた!」 アイスブレイク 「こんなのどうかな?」 Aスキルコーラー 「とにかく突撃ー!」 ハッキングワン 「今日からともだちー!」 ハッキングゼム 「みんなおいでよ!」 マッドストライフ.x 「あっちあっちー!」 スケイプゴート.x 「ちょっと分けてね」 ロストパワー.x 「へぼへぼだー!」 バッドインバリッド 「病は気から!」 スリープオール 「すやっとおやすみ♪」 カースオール 「ぶるぶる震えてー!」 ハッキングリアクト 「ともだちいーっぱい!」 リアクターチアー 「ぐっじょぶ!がんばれ!」 クイックハック 「よろしくねー!」 サバゲーナレッジ 「ゼータク言わず、ちょっとだけ♪」 禁断の秘技 「ぱんぱかぱーん!」「ぜーんぶ私におまかせだよ!」「やったね!」「それじゃ、ババーンといきますか!」 コメント欄 練気手当:めげてたまるかぁ! -- 名無しさん (2011-12-08 14 48 59) 悲の時のセリフは「嫌だよぉ・・・」だった -- 名無しさん (2011-12-11 13 41 47) ↑反映しまんた。 -- 名無しさん (2011-12-11 20 34 27) 人竜戦は「私にはわかんないよ…」でした -- 名無しさん (2011-12-15 03 43 00) 黒のインヴェイジョンの時は「うぞうぞ暗夜に落っこちろぉ!」だった -- 名無しさん (2012-01-02 20 53 24) アサシンズリアクトのかけ声(?)は、はくしょん大魔王を意識してないか? -- 無知 (2012-01-09 22 44 20) オートリカヴァのセリフ、最後まで言わせてもらえないよねw -- 名無しさん (2012-03-23 01 55 08) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/89.html
男性G:中村悠一 ※以下ネタばれを含みます 男性G:中村悠一 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「さあ、行こうではないか!」 勝利時 「ものには分というものがある」「正当防衛だ。悪く思うな」「抵抗するからこうなる」 退却時 「撤退は恥ではないさ」 対ドラゴン戦 「いい加減にしてもらいたいな」「報告書にするまでもない」 対帝竜戦 「さあ、次の物語を綴ろう」「ただで済む訳が無いだろう」 イベント勝利時 「レディーには少々酷だったね」(首都高戦)「残念だよ…とてもね」(人竜戦)「空虚な王よ、その座を去れ!」(真竜戦)「君に最高の敬意を贈ろう」(人類戦士戦) レベルアップ時 「首尾は上々だ」「当然だな」 パーティー加入 「いい判断だ」 室内 「やあ」(通常)「哀れな…」(悲)「素晴らしい!」(喜)「照れるだろう」(照) 料理 「ほう、私か」→「まんべんなく!均一に!」 スカイラウンジ 「うむ、心地いいものだ」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 「とうっ」「斬る!」 旋風巻き 「はあっ!」 金翅鳥王旋風 「逃げ場はないぞ!」 袈裟斬り 「力比べだ!」 力閂オロシ 「受けたまえ」→「耐え切れるか!」 トンボ斬り 「飛べ!荒ぶれ!」 影無し 「流星が如く!」 収刀の紡ぎ 「一味違うぞ!」 崩し払い 「受けたまえ」→「容易には防げまい」 モミジ討ち 「受けたまえ」→「失礼するよ」 フブキ討ち 「受けたまえ」→「騒々しいぞ!」 不動居 「一息入れよう」 風林重ね 「デュエットといこうか!」→「いただいた!」 十六手詰め 「受けたまえ」→「逃げられんさ」 抜刀の紡ぎ 「型をかえよう」 修羅の貫付け 「せっかちなのでね!」 刃下のリアクト 「やってみたまえ」 練気手当 「紳士のたしなみだ」 赤化の呼気 「さらに強くなる」 黒鋼の呼気 「決して挫けん!」 丹田法の訓 「腹に力をこめろ!」 乱れ散々桜 「唸れ、わが剣!」「斬る!」「どおぉりゃあぁぁ!」「うおぉぉ!」「たぁっ!」「武士道、ここに極まれり!」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 「ふうっ」「はっ」 通常攻撃(銃) 「はいっ」「さっ」 エグゾースト 「うおおぉ!」 タランテラ 「心身を頂く!」 スコルピオ 「蝕まれろ!」 ヴァンパイア 「贄の子羊よ!」 フルムーンヴァンプ 「お見せしよう」→「私の血肉となれ!」 ベノムアンプリフ 「お見せしよう」→「哀れだな」 アサシンアイズ 「アパッショナート!」 ベノムフェティシュ 「君に贈ろう!」 ラッシュショット 「お見せしよう」→「すべて当てるさ!」 エイミングショット 「お見せしよう」→「狙いは…そこだ!」 ダンシングバレット 「うおおぉ!」→「さあ踊りたまえ!」 ジャンプショット 「うおおぉ!」→「銃声のノクターン!」 ハイディング 「しばしお別れだ」 ブッシュトラップ 「お見せしよう」→「見逃せんなぁ」 チーターマン 「プレステッシモ!」 アサシンズリアクト 「高揚するよ」 エスケイプスタンス 「戦略的撤退だ!」 トリックハンド 「コツがあるのだよ」 サクリファイス 「私は紳士として散ろう!」 狂咲きバッドヘヴン 「これが君の宿命だ!」「火花とともに爆ぜて散れ!」「的中だ!」「命のなんと儚いことか」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 「はいやっ」「だあっ!」 エグゾースト 「はぁぁぁ!」 正拳突き 「はぁぁぁ!」→「正中!」 デストロイチャージ 「着実にいこう」 ジャブ 「いかがかな」 ダブルフック 「手合わせ願おう」「仕留める!」 スピネイジブロウ 「はぁぁぁ!」→「のびていたまえ!」 釣瓶マッハ 「だぁっ!」「 だぁっ!」「拳は止まんぞ!」 クインテッタ 「手合わせ願おう」→「ぬあぁっ!」 ドリルクロウラー 「手合わせ願おう」→「あらぶるぞ!」 迎撃スタンス 「その意気やよし!」→「だあっ!」 迎撃スタンス・重式 「大歓迎だよ」→「だあっ!」 オトシ前上等! 「加減を知れ!」 牙折る也 「お行儀が悪いな」→「見切ったぞ!」 爪砕く也 「しつけが必要だ」→「見切ったぞ!」 吹裂く也 「黙ってくれないか」→「見切ったぞ!」 凶転ず也 「よく聞きたまえ」→「見切ったぞ!」 怒りの重爆 「はぁぁぁ!」→「憤怒の一撃!」 デストロイリアクト 「つづけていくぞ!」 先制デストロイ 「勝ちに行こう」 瀕死のド根性 「傷を怒りに!」 パリングシールド 「食い止めよう」 スカイハイメテオ 「さらに高みへ!」「昂ぶる!昂ぶるぞー!」「ふっ」「はあああ!」「受け止めろ、この愛を!」「せいやっ」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 「やっ」「ふぅっ」 エグゾースト 「ぬうぅ!」 フレイム 「炎と踊れ!」 イフリートベーン 「ぬおぉ!」→「天照す赤き火よ」 ヒートボディ 「触れると焼けるぞ」 フリーズ 「氷河でもがけ!」 アイシクルエデン 「ぬおぉ!」→「青きアイスバーグよ!」 ゼロ℃ボディ 「馴れ合えないよ」 エレキ 「ゼウスの吐息だ」 ボルトアヴェンジ 「ぬおぉ!」→「すべてを滅したまえ!」 プラズマジェイル 「逃れる術はない」 デコイミラー 「ドッペルゲンガーよ」 半径50mの支配者 「私の領域だ!」 マイクロバースト 「これだ」「戦慄せよ!」 マナフローター 「心を開放しよう」 コンセントレート 「ぬあぁぁ」 キュア 「癒しの調べを」 リカヴァ 「これだ」→「気を確かに!」 リザレクション 「これだ」→「もう少しいけるかい?」 デッドマンズリアクト 「むうぅ!」「私は諦めん!」 魔力の湧水 「私が!」「これはありがたい!」 オートリカヴァ 「これだ」「放置はよくない!」 黒のインヴェイジョン 「歌え、闇のカンタータ」「フフフフフフッ! ハァーッハハハハハ!」「完璧だ!」「コレは君へのレクイエムだ」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「ふっ」「はっ」 エグゾースト 「むうぅん」 アタックゲイン 「モルトヴィヴァーチェ!」 ディフェンスゲイン 「モルトグラーヴ!」 リジェネレーター 「悪くはない戦略だ」 119ナノマシン 「むうぅん」→「再び共に戦おう!」 Bデータイレイザー 「むうぅん」→「過去より未来が重要だ」 ファイアブレイク 「少し涼もうか」 アイスブレイク 「暖をとろうか」 Aスキルコーラー 「むうぅん」→「好きにやりたまえ」 ハッキングワン 「心をいただく!」 ハッキングゼム 「一つになろう」 マッドストライフ.x 「火花を散らせ!」 スケイプゴート.x 「協力してもらおう」 ロストパワー.x 「力みすぎだ」 バッドインバリッド 「むうぅん」→「不幸を遣わす」 スリープオール 「むうぅん」→「まどろみたまえ」 カースオール 「むうぅん」→「恐れ震えよ!」 ハッキングリアクト 「むうぅん」→「楽しみだよ」 リアクターチアー 「むうぅん」→「君には期待している」 クイックハック 「私の虜だ」 サバゲーナレッジ 「むうぅん」→「微々たる物だが」 禁断の秘技 「六の遊星来たれ!」「なんという反則技!素晴らしい!」「ブラボー!」「我が前に敵は無し!」 コメント欄 室内(5章序盤)→「哀れな」です。 -- 名無しさん (2011-12-08 11 22 06) 釣瓶マッハ、「拳を」の後よく聞き取れず。判る方補完お願いします。 -- 名無しさん (2012-01-06 08 50 02) トリス「しばしお別れだ」→「しばしのお別れだ」では? -- 名無しさん (2012-02-11 00 07 10) 釣瓶マッハの最後は「拳をやなんぞ」かと。 -- 名無しさん (2013-02-21 11 32 10) 釣瓶マッハは「拳は止まんぞ!」では?見た目は連拳なわけだし。 -- 名無しさん (2013-03-06 23 34 42) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/101.html
男性O:竹内良太 ※以下ネタばれを含みます 男性O:竹内良太 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「よろしく頼もうじゃないか」 逃走時 「失礼するよ」 勝利時 「上出来と褒めるべきかな」「のんびり散歩とはいかないか」「君たちも懲りないな」 対ドラゴン戦 「その健闘は讃えるよ」「こんなペースで大丈夫か?」 対帝竜戦 「厄介事には飽き飽きなんだ」「二度と会うことは無いだろう」 イベント勝利時 「君たちは話を聞かないからな」(首都高戦)「君の理想の終着点だ」(人竜戦)「結末は、何度だって覆る!」(真竜戦)「実に君らしい」(人類戦士戦) レベルアップ時 「フム…悪くはない感覚だ」「まだ道半ばなものでね」 パーティ加入 「ああ分かった」 室内 「どうかしたか?」(通常)「素晴らしいな」(喜)「やれやれだ」(悲)「ほほぅ?」(照) 料理 「料理をするのか」→「ふむ、こんなところか」 スカイラウンジ 「何の気まぐれだ?」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 「しゃあっ!」「ふんっ!」 エグゾースト 「ふぅっ!」 旋風巻き 「一吹きだ!」 金翅鳥王旋風 「取るに足らんよ!」 袈裟斬り 「潔く散れ!」 力閂オロシ 「良いのかい?」「重労働だな!」 トンボ斬り 「風の行く侭!」 影無し 「追えていないな」 収刀の紡ぎ 「惰性は良くない」 崩し払い 「良いのかい?」「具合はどうだ!」 モミジ討ち 「良いのかい?」「おっと、済まない」 フブキ討ち 「良いのかい?」「静粛に!」 不動居 「ただの予兆さ」 風林重ね 「追従しよう」「切り込む!」 十六手詰め 「良いのかい?」「降参でも手遅れだ!」 抜刀の紡ぎ 「気分を変えよう」 修羅の貫付け 「挨拶代わりだ!」 刃下のリアクト 「血気盛んだな」 練気手当 「少し暇を」 赤化の呼気 「徐々に追い込む!」 黒鋼の呼気 「なに、耐え抜くさ」 丹田法の訓 「切り札を開こう」 乱れ散々桜 「もう十分だな」「ふぅっ!」「君に最期の見せ場をやろう」「ふぅっ!」「ふんっ!」「良いやられぶりだ」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 「はっ!」 通常攻撃(銃) 「しゃぁっ!」「とぁっ!」 エグゾースト タランテラ 「お静かに!」 スコルピオ 「辛かろうな」 ヴァンパイア 「悪食なのでね」 フルムーンヴァンプ 「それでは」「乾杯しよう」 ベノムアンプリフ 「それでは」「」 アサシンアイズ 「瞳に捉えた」 ベノムフェティシュ 「受け取るといい!」 ラッシュショット 「それでは」「散っていけ」 エイミングショット 「それでは」「君を選ぼう」 ダンシングバレット 「ぬぅっ!」「共だって逝け!」 ジャンプショット 「ぬぅっ!」「行け!猟犬達!」 ハイディング 「離れていよう」 ブッシュトラップ 「それでは」→「不注意だな」 チーターマン 「手早く決めよう」 アサシンズリアクト 「まぁたまにはな」 エスケイプスタンス 「これ以上は徒労だな」 トリックハンド 「使い方次第だ」 サクリファイス 「ここで死ぬ運命(さだめ)か…」 狂咲きバッドヘヴン 「全く…」「轟音に耳がつんざけそうだ!」「捉えた!」「泣くならよそでやってくれ」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 「だあ!」「はあ!」 エグゾースト 「はぁぁ!」 正拳突き 「はぁぁ!」→「そぅれ!」 デストロイチャージ 「容赦はなしか」 ジャブ 「むん!」 ダブルフック 「やってみるか」→「へたりこめ!」 スピネイジブロウ 「はぁぁ!」→「ノックアウトだ!」 釣瓶マッハ 「ふん!ふん!星でも見えるか?」 クインテッタ 「やってみるか」→「硬いぞ」 ドリルクロウラー 「やってみるか」→「もらっておこう」 迎撃スタンス 「来るといい」→「てあっ!」 迎撃スタンス・重式 「そう怖がるな」→「てあっ!」 オトシ前上等! 「己の因果だ!」 牙折る也 「誰彼噛みつくな」→「どりゃあ!」 爪砕く也 「相手をしてやろう」→「どりゃあ!」 吹裂く也 「喉がご自慢か」→「どりゃあ!」 凶転ず也 「負ける気はしない」→「どりゃあ!」 怒りの重爆 「はぁぁ!」→「八つ当たりだよ!」 デストロイリアクト 「正直運だな」 先制デストロイ 「働けということか…」 瀕死のド根性 「窮鼠は怖いぞ」 パリングシールド 「衝撃に備えろ!」 スカイハイメテオ 「まあいい」「たまには無茶も悪くない!」「ふっ」「はぁぁ!」「懺悔は済んだかぁぁ!」「だあっ!」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト フレイム 「燻れ!」 イフリートベーン 「おおおっ!」「原初の赤よ!」 ヒートボディ 「火傷じゃ済まない」 フリーズ 「集え!」 アイシクルエデン 「おおおっ!」「白亜の青よ!」 ゼロ℃ボディ 「触れてみたいか?」 エレキ 「奔れ!」 ボルトアヴェンジ 「おおおっ!」「神世の光よ!」 プラズマジェイル 「失墜せよ!」 デコイミラー 「見分けがつくか?」 半径50mの支配者 「あわせてもらう」 マイクロバースト 「さあいざ!」「悲惨なことだ!」 マナフローター 「好きにすると良い」 コンセントレート 「そう来るか…!」 キュア 「まだ痛むか?」 リカヴァ 「さあいざ!」「直に良くなる」 リザレクション 「おおおっ!」「まだ早すぎだろう?」 デッドマンズリアクト 「おおおっ!」「皮肉な技だよ」 魔力の湧水 「好都合だ」「還元しよう」 オートリカヴァ 「さあいざ!」「即効性だ」 黒のインヴェイジョン 「始まりは闇…」「起源に帰ってやり直せ!」「いいぞ!」「どうせ先ゆく道もない…」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「どァーッ!」「ふっ!」 エグゾースト 「でやぁ!」 アタックゲイン 「攻めねば戦は終わらない!」 ディフェンスゲイン 「屈しなければ勝機もある」 リジェネレーター 「こういう手もあるんだぞ」 119ナノマシン 「えやあっ!」「燃え尽きてはないだろ?」 Bデータイレイザー 「えやあっ!」「未来を変えてみよう」 ファイアブレイク 「炎如きで!」 アイスブレイク 「氷如きで!」 Aスキルコーラー 「えやあっ!」「楽しみにしているよ」 ハッキングワン 「話をしよう」 ハッキングゼム 「良く聞くんだ!」 マッドストライフ.x 「血迷っていろ!」 スケイプゴート.x 「委ねたまえ!」 ロストパワー.x 「気を張るな」 バッドインバリッド 「えやあっ!」「さてどうなるか?」 スリープオール 「えやあっ!」「誘おう」 カースオール 「えやあっ!」「許しを請うんだ」 ハッキングリアクト 「えやあっ!」「時が来たらな」 リアクターチアー 「えやあっ!」「君の努力を買おう!」 クイックハック 「聞け!」 サバゲーナレッジ 「えやっ!」「まあ気まぐれさ」 禁断の秘技 「知っているか!」「勝者は案外姑息なものだ!」「当たりだ!」「こんな風にな」 コメント欄 禁断の秘技2段目は「勝者は案外姑息なものだ!」じゃないかな? -- 名無しさん (2012-01-11 19 29 34) サイキックの半径50mの支配者は「あわせてもらう!」かな。合わせてか、併せてかはわからん -- 名無しさん (2013-02-10 17 15 48) ↑二つ反映しました。禁断の秘技は「勝者は~」で合っているようです。ところでベノムアンプリフの二段目が聞き取れないのですが、「おぅあ…」に近いと思います。どうでしょうか -- 名無しさん (2013-04-05 11 08 08) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/69.html
大見出し 女性G:佐藤利奈 ※以下ネタばれを含みます 大見出し 女性G:佐藤利奈 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「バッチリ決めるわよ」 勝利時 「ほんと、勘弁してよね」「だーれに楯突いてんのよ?」「ふふん、見たか!」 逃走時 「じゃあね~♪」 対ドラゴン戦 「この勝負、アタシの勝ちね!」「あーもう、うざったいったら!」 対帝竜戦 「塵くずになって消えなさい!」「一件落着、かな?」 イベント勝利時 「そっちが悪いんだからね」(首都高戦)「許せないし、許さないわよ」(人竜戦)「あんたみたいなの、大っ嫌い!」(真竜戦)「バカはどっちよ…バカ…」(人類戦士戦) レベルアップ時 「アハハ、やりぃ!」「レベルアーップ!」 室内 「どうかした?」(通常)「わあぁ♪」(喜)「なんでよ…」(悲)「ば、ばかっ!//」(照) パーティ加入時 「じゃ、行くよ!」 料理 「当番…だっけ? まーぜ混ぜっと…」 スカイラウンジ 「…んもぅ、バ、バカ!///」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 「たぁっ!」「はっ!」 エグゾースト 「はぁぁあ!!」 旋風巻き 「千切れろ!」 金翅鳥王旋風 「おぉうりゃー!」 袈裟斬り 「ぶった斬ったる!」 力閂オロシ 「切り込む!」「全身全霊!」 トンボ斬り 「飛-んでけー!」 影無し 「速攻!」 収刀の紡ぎ 「まだまだあんのよ!」 崩し払い 「切り込む!」「ご愁傷様!」 モミジ討ち 「切り込む!」「動くと危険よ?」 フブキ討ち 「切り込む!」「痺れてなさい!」 不動居 「…さーってと!」 風林重ね 「誘導よろしく!」→「隙あり!」 十六手詰め 「切り込む!」「…あんた、詰んでるよ!」 抜刀の紡ぎ 「次行くわよ!」 修羅の貫付け 「まとめていっけー!」 刃下のリアクト 「やってみなさい!」 練気手当 「気ぃ取り直してこ!」 赤化の呼気 「ちょっと怒ったよ?」 黒鋼の呼気 「静まれ、私」 丹田法の訓 「ほら、根性見せる!」 乱れ散々桜 「覚悟はいいわね? はっ!斬って、刻んで、滅多切りよ!はあぁぁ…でやっ!跡形も残さないわ」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 「ていっ!」「それっ!」 通常攻撃(銃) 「せぃっ!」「てえっ!」 エグゾースト 「ふぅぅぁぁっ!!」 タランテラ 「パラライズワン!」 スコルピオ 「ベノムワン!」 ヴァンパイア 「ごちそうさま!」 フルムーンヴァンプ 「上等じゃない」「たらふくだねえ」 ベノムアンプリフ 「上等じゃない」「はい残念」 アサシンアイズ 「監視しとくわ」 ベノムフェティシュ 「これも持ってけぇ!」 ラッシュショット 「上等じゃない」「どりゃああ!」 エイミングショット 「上等じゃない」「外すわけ、無い!」 ダンシングバレット 「はぁぁぁ!」「いけいけいけー!」 ジャンプショット 「はぁぁぁ!」「全弾ぶちかますわよ」 ハイディング 「隠れとくね」 ブッシュトラップ 「上等じゃない」→「割り込み失礼」 チーターマン 「全速力、オッケー?」 アサシンズリアクト 「のってきたー!」 エスケイプスタンス 「逃げるべきかぁ」 トリックハンド 「うまくやってよね」 サクリファイス 「ごめんね、これしか無いんだ」 狂咲きバッドヘヴン 「でかいのかますわ どこまでも吹っ飛べ!ぬき通せ!たーまやー、なんてね」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 「でやっ!」「ぬんっ!」 エグゾースト 「ふぅぅぁぁっ!!」 正拳突き 「せいっ!」 デストロイチャージ 「腕が鳴るわねぇ!」 ジャブ 「へし折る!」 ダブルフック 「芯までひびけっ!」 スピネイジブロウ 「そぉれ!」 釣瓶マッハ 「後悔してなさいっ!」 クインテッタ 「どつくわよ!」→「こんのっ!」 ドリルクロウラー 「どつくわよ!」→「ちょっと重いわよ!」 迎撃スタンス 「来てみなさいよ!」 迎撃スタンス・重式 「私と勝負!」 オトシ前上等! 「何してくれとんじゃい!」 牙折る也 「噛み応えあるわよ?」 爪砕く也 「私で研いでみる?」 吹裂く也 「すごいの見せてよ!」 凶転ず也 「絶対挫けないっ!」 怒りの重爆 「歯ぁ食いしばれ!」 デストロイリアクト 「暴れるわよ~!」 先制デストロイ 「初撃でシメるっ!」 瀕死のド根性 「執念深いのよっ!」 パリングシールド 「やられるかぁっ!」 スカイハイメテオ 「見せてやろうじゃない!」→「うらぁぁぁ! はあぁ! はぁあああああ!」→「星を穿って突き抜けろっ!」→「ていやっ!」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 「せっ!」「さんっ!」 エグゾースト 「だぁぁぁっ!!」 フレイム 「ファイアーフォールド!」 イフリートベーン 「だぁぁぁっ! 骨まで煤けろぉ!」 ヒートボディ 「熱よ、集まれ!」 フリーズ 「アイスオンフォールド!」 アイシクルエデン 「だぁぁぁっ! 芯まで凍りつけ!」 ゼロ℃ボディ 「冷気、遮断するよ」 エレキ 「ボルトアフォールド!」 ボルトアヴェンジ 「だぁぁぁっ! ビリビリするわよ」 プラズマジェイル 「ふっ飛ばせ!」 デコイミラー 「コレと遊んでて」 半径50mの支配者 「くらえっ、超能力!」 マイクロバースト 「いっくわよー 沸きあがれ!」 マナフローター 「ガンガンいくわよ!」 コンセントレート 「最大ッ出力ッ」 キュア 「元気だしてこう」 リカヴァ 「いっくわよー もう大丈夫」 リザレクション 「いっくわよー シャンとしなさい」 デッドマンズリアクト 「だぁぁぁっ! ドンと任せて」 魔力の湧水 「チャンス! グッドタイミング」 オートリカヴァ 「いっくわよー 注意しとかないと」 黒のインヴェイジョン 「あんたは地獄行き決定!広がれ大穴、闇より深く!つんざけ!死ぬまで戻んないでね」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「てぇい!」「とぉっ!」 エグゾースト 「ぬぅぅぅ!!」 アタックゲイン 「徹底的に叩くわよ!」 ディフェンスゲイン 「負けたら承知しないから!」 リジェネレーター 「長期戦も想定済みよ!」 119ナノマシン 「(気合)...はいそこ!起きる時間!」 Bデータイレイザー 「(気合)...じわじわ嫌らしいわね!」 ファイアブレイク 「あんたに焼かれたかないわ!」 アイスブレイク 「寒さ如きじゃ止まらない!」 Aスキルコーラー 「(気合)...隙を逃すな!いいわね!」 ハッキングワン 「言うことを聞けぇ!」 ハッキングゼム 「話を聞けっ!馬鹿っ!」 マッドストライフ.x 「やりあってなさい!」 スケイプゴート.x 「徴収しまーす!」 ロストパワー.x 「あんたは弱い!」 バッドインバリッド 「(気合)...どんよりしてなさい!」 スリープオール 「(気合)...しばらく寝てて!」 カースオール 「(気合)...不幸にしてあげる!」 ハッキングリアクト 「(気合)...もうちょい行けるかも」 リアクターチアー 「(気合)...好きなだけ暴れなさい!」 クイックハック 「もらった!」 サバゲーナレッジ 「(気合)...まだまだ頑張るわよ!」 禁断の秘技 「こうなりゃ裏技よ!」「無敵になれば・・・防御は不要!」「的中!」「さあ・・・攻めるわよ!」 コメント欄 追撃スタンス・重式使用時に「私と勝負!」と言っていました -- 名無しさん (2011-12-06 20 33 53) 正拳突き:せいっ!、デストロイチャージ:腕が鳴るわねぇ、ジャブ:へし折るっ!、ドリル:どつくわよ!ちょっと重いわよ!、牙:噛み応えあるわよ?、爪:わたしで砥いでみる?、凶:絶対くじけないっ!、瀕死:執念深いのよっ!、パリング:やられるかぁっ! -- 名無し (2011-12-07 17 34 59) スカイハイ:みせてやろうじゃない、うらぁぁぁ、はあぁ、はぁあああああ、星を穿って突き抜けろっ!ていやっ!。デストロイヤだけですが、参考に編集お願いします -- 名無し (2011-12-07 17 36 25) サムライ・袈裟切りは「ぶった斬ったる!」に聞こえますが・・・ -- 名無しさん (2011-12-15 21 12 15) スピネイジ「そぉれ!」を確認 -- 名無しさん (2012-01-08 00 08 06) 十六手詰めのセリフ、「あんた…ツンデレよっ!」にしか聞こえん -- 名無しさん (2012-01-10 02 30 52) 怒りの重爆「歯ぁ食いしばれ!」 -- 名無しさん (2012-03-10 21 35 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/16.html
「駄目ぇええ! ‥‥あ」 朝。彼女は跳ね起きた。 「あれ‥‥なん、で‥‥?」 別に悪夢を見たわけではない。だが、彼女は嫌な――それこそ、自分の半身を根こそぎ奪われた苦痛のような、深い嫌悪感に見まわれた。 「うっ‥‥! うぐっ‥‥」 それに気づくと、彼女の目からは涙が溢れんばかりに流れてくる。 当然、彼女は何故涙が出てくるのか分からない。しかし、それでも涙は溢れてくる。まるで涙を流すことが罪かのように。 横で寝ていた四人は先の声で既に起きていたが、いきなり泣き始めた彼女に声をかけることすら出来ずに、ジッと何もしないで待っていた。だが、しびれを切らしたのか。一人が思い切ってゆっくりと起き上がる。 虚空を見つめたままポロポロと涙を流す一人の少女は一人が起き上がったことに気付くと、急いで涙を拭い、「どうかしましたか?」と聞いた。 自分の涙に気付かれないように、出来るだけの最上の笑顔で。 四人は四人共、それがどことなく、無力たる自分を痛感させるような寂しさを感じられたが、四人は何も言わずに「何でもない」と返答した。 彼らは思う。 そうやって誤魔化すことが彼女に対して優しいことかもしれないが、そうじゃないかもしれない。 本当は何度も誠意を持って尋ねれば、詳しい事情を知ることができたかもしれないし、それによって何か彼女の心の支えになれるかもしれない。 ――そういった【選択】をすれば、何か事態は好転するのかもしれない。 しかし、そう思っても、何も知らない彼らには、何も関係ない彼らには所詮――彼女は赤の他人であり、その過去には何も関わっていない第三者なのだ。 そんな人間が、一体何を理解できるのだろうか。彼女の痛みすら知らないのに。同情し、抱きしめたら、彼女は救われるのだろうか。 否。そんなの自己満足に過ぎない、ただの偽善である。 だから今はこうして、誤魔化しながら進んでいくことしか、彼らには出来なかった。 そういった点では彼らも彼女と同じ愚者であり、卑怯者なのだろう。 それでも――彼らは彼女の味方である。 いつか本当に、この哀れなる少女に救いの手を差し伸べれるように。いつか彼女を闇の底からすくい上げれるように。 彼らはいつまでも彼女の助けの声を待つ。 ◇◇◇ ネパンプレスを発って一週間。彼女たち一行は、ヒューロ氷洞へと辿り着いた。 「ここに……彼が……」 彼女はヒューロ氷洞を見る。 自然な寒さとは違う、体の芯まで届く、嫌な――とても酷く、おぞましい冷気を彼女は感じた。 彼らもそう思ったのだろう。顔の表情も、一段と険しくなっていく。 「だから……! 通せって、言ってんでしょうがあぁあああ――――!!」 そこへ、洞窟の中から響き渡って聞こえる女の怒声。彼らはこの声に聞き覚えがあった。 先行したはずのリタの声だ。五人はすかさず、洞窟内へと入る。 ◇◇◇ 洞窟を入って少しの所にリタはいた。 「ですから、まず許可を……」 「えーい、うるさい、うるさい、うるさ――い! 人の命、いえ! 何よりも深く、それこそ、北海の底より深い! 二人の、愛!」 彼女の言葉は、言えば言うほど芝居がかっていき、混乱状態なんかじゃないのかと思うほどに、ドンドン熱を帯びていく。 「そう、尊き愛! 真実の愛! TRUE LOVEが! 今、あたしの行動にかかっているのっ! それがわからないあんた達なんかに、愛が邪魔だという無粋な奴なんかにはっ! 一切、合切! 用は、無い! さぁ、今すぐそこをどけぇえぇええ――――!!」 ドガッシャーンという音が洞窟内に響く。リタが何か(通常攻撃か、スキルなのか)したのだろう。それでも、見張りは退かない。 「り、リーダー! 一回落ち着いて! 一旦ここは退こう! な!?」 「そ、そうですよぉ~! きっとすぐ彼らが来ますから、それまで待ちましょうよぉ~!」 お供の二人は、今にもショックのグラフ十個まとめて使いそうなリタを、半ば泣きそうな感じで必死に止めていた。そんな二人をリタはキッ、と睨みつけ、叫んだ。何かに取り付かれたかのように、リタは力いっぱい、叫んだ。 「貴様ら、それでいいのか!? 本当にそれでいいのか! 彼らはただ依頼人というだけで! あの女性を救おうとしていたんだ! 「規則だから」のたった一言で、ハイそうですねとおめおめ引き下がるのか!?」 「リーダー……」 「リーダー……!」 リタの熱弁に、二人は段々と何か熱いモノが自分の胸にこみ上げてくるのを感じた。 「友との約束破って! あたしらの友を見捨てて! それでもお前ら! 明日食う飯がうまいかよぉっ!!」 「リーダー!」 「リーダー!!」 リタはあの不幸な二人の行動に感動しているのだろう。泣きそうで、それを堪えながら、叫ぶ。 そんなリタに、もうここが極寒の地だということを忘れているんじゃないか、というほどに熱くなっていく二人。無論、後ろの五人には気づいていない。 その五人は動かなかった。動けなかった。何故だかわからないが。動く気にもなれなかった。動くべき気もしたが、それでも彼らは動かなかった。 そして、そんな彼らを尻目に白熱していく三人は、いつの間にか円陣を組んでいた。 「あたしらのモットーは!?」 「「竜から逃げても友は見捨てず!」」 「なら今やるべきなのは!!」 「「人の恋路を邪魔する馬鹿を! 馬に代わって、地獄へ落とす!!」」 ギンッ! と三人は同時に目標である、“見張り”へと狙いを定めた。 「え?」 もう、彼らは――止まらない。 「玄人のハリス!」 ハリスはバッと帽子に手を当て、ポーズをとる。さながら、昔、絵本で読んだヒーローのように――。 「夢幻のエミリ!」 エミリはフワリとマントをなびかせ、ポーズをとる。さながら、昔、紙芝居で見たあの魔法使いのように――。 「疾風のリタ!」 リタは武器を見張りに向かってビシリと向け、ポーズをとる。さながら、昔、幾度も夢に出て、幾度も夢見た、英雄王のように――。 「我ら!」「三人の心を!」「今こそ、合わせ!!」 あの幼き日々から、冒険者に憧れ、今日まで辛く、険しい旅をしてきた三人は今、紛れもない、奇跡を起こす――! 「「「必・殺ッ! エグゾースト……! ファイナルッ! アタッ――――――クッ!!」」」 「な、何!? そんな、馬鹿なぁああああぁぁぁあああっ!?」 チュドーンという音が聞こえた。気がした。気がしただけだった。ついでに、何らかの閃光も見えた気がしたが、やはり、気がしただけだった。 「や、やりましたぁ~!」 「すげぇ……。人間、やればできるんだな……」 「ま、まぁ。あたし達にかかればこれ位、有って無いに等しい! さぁ、いつまでも呆けてないで、探しに行くわよ! いざ行かん! 二人の愛を守るため!」 「「Yes! リーダー!」」 しかし、見事リタ一行は見張りを倒し、そのハイテンションのまま洞窟の奥へと悠然と、そして雄々しき姿で駆けて行く。英雄王の愛馬『レムス』のように。 そして、何となく、あの場に入りづらかった五人と、必殺技(?)によって倒された見張りが、何ともやりきれない思いで残された。 十分後。気を取り直した彼らは、再び気合いを入れて、洞窟へと足を踏み入れた。 ◇◇◇ 洞窟内は、恐ろしいほどに静かであった。 聞いた話が本当なら、魔物で溢れているはずだ。しかし、そんな様子が一切見受けられず、よもすれば魔の巣窟だという事さえ忘れそうである。 洞窟内に生える禍々しいフロワロさえ、無ければの話だが。 無論、奥に進むと幾体かの小型魔物が行く手に現れた。その様子は、フロワロによる凶暴化の他にも何らかの要因が加わっているのだろうか。今まで見た魔物より、攻撃性いや、明確な“殺意”が増している感じだった。 四人は、戦いの後、ある考えが浮かんだ。別に話し合った訳ではない。だが、自然とそのことを考えてしまう。 ――もし、これが魔物ではなく、人間だとしたら。 彼らは止めることができるのか。ここまで殺意に目覚めた人間を。止めることは果たして可能なのか。 その答えは考えるより早く、経験が教えてくれた。 『不可能』。彼らは、それしか思いつかなかった。 どんな状況をもってしても、どんな要素を取り入れても、無理だと分かってしまう。最悪、逆にこちらが全滅させられることだってありうる。 一度それを考えると、悪い方向にしか考えがいかなくなる。 しかし。 「あの……どうか、しましたか?」 突然の彼女の言葉に、思考が中断され、そして気付いた。 ――そうだ。考えるより、まず行動しなくては。 この人を。過去に囚われ、時間が止まったままの少女を、一刻も早く彼に会わせるのだ。 それが何よりも大切で、何よりも優先させることなのだ。他の事は二の次だ。そう思い、彼らは四人とも、笑顔で大丈夫だと告げた。 彼女はそれを見て、そうですか。と笑顔で返した。それはおそらく、幼少のままの笑顔で。見れば誰もが安心しそうな、柔らかな笑顔だった。 その笑顔を見て、何となく――。何となくだが、やはりこの少女こそ、大切な要素(ファクター)になるのだと。彼らは確信した。 ◇◇◇ 洞窟奥深くに行くと、そこは地獄だった。 通常、竜と人が同じ空間にいれば、待っているのは竜と人との命をかけた戦いだ。 しかし、ここ――ヒューロ氷洞は違った。 なんてことはない。言葉にすれば、一言で済むようなこと。しかしそれ故に、普通の人にとってそこは、“危険”等と言う、生半可なものではなく、絶対的な“不可侵”の領域。 ――ここで行われているのは、ただの殺し合い。それ以外の、何物でもない。本当にただの“殺し合い”なのだ。 憤怒。強欲。傲慢。怒り。嫉妬。色欲。怠惰。暴食。 ありとあらゆる罪もそこに入るのもおこがましい。 ただただ人は人を殺し、獣を食らい、竜を貪り。 ただただ獣は人を食らい、獣を貪り、竜を殺し。 ただただ竜は人を貪り、獣を殺し、竜を食らう。 誰かが誰かを殺せば、すぐさま血に飢えた獣が肉を求めて食らいつく。 竜はその獣を殺して優越感に浸り、その竜を別な竜が食らいつく。 人はまるで本能かのように、竜に剣を刺し、その力を取り込もうとするかの如く貪りつくす。 そして、その人を竜は横から更に貪り、その竜を獣が貪る。 終わりなき殺しの連鎖。そこに悲しみは無い。痛みはない。怒りも、恐怖さえもない。 ただただ、“何か”が“何か”を殺して、“何か”が“何か”を殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、殺して、――殺す。 それだけ。それだけなのだ。 その修羅道に、地獄に彼女と彼らは足を踏み入れる。 瞬間、四方から人だか獣だか竜だか分からないモノが一斉に襲い掛かってきた。 四人は即座に反応し、その“何か”を叩き伏せる。 彼女がこれは何なのかと見れば、何てことはない。それはただの生き物である。 しかし、彼女はそう知った瞬間。同時に理解した。 それは人であり、獣であり、竜であることを。 人の体に竜の皮膚、獣の顔と、もはや何と言っていいのか分からない。 生き物と言っていいのかどうか分からないものになっていた。 彼女のその様子に、彼らの内、一人が説明する。 ――【ロスト】化。人としての“理性”を失い、行きつくその先に待つ。一種の、【進化】。元は人であるとされているが、よくは分かっていないらしい。 進化と言うには余りにもおぞましいその姿に、彼女は吐き気がこみ上げてくる。獣が死んだその姿はもう見慣れた。今では解体だってできる。 だが、“アレ”は違うのだ。もはや生き物として見なさない。いや、ダメなのだ。“アレ”を生き物として肯定してはいけないと、彼女の本能が告げている。 先の一人が静かに言葉を続けた。 ――これらはあってはいけない。あってはならない姿。しかし、ヒューロ氷洞では当然の帰結。だと。 彼女はその言葉にもう一度だけ、“アレ”を見た。 未だわずかに息があるのは、堅牢たる竜の皮膚のおかげだろうか。それとも人であるから彼らが手加減したのだろうか。 血のような紅い目で息絶え絶えにこちらを見ていた。 人でもなく、獣でもなく、竜でもない。生き物としての一切を否定するその姿。 彼女は思う。 これが……彼が、望む姿……?) 彼はヒューロ氷洞を知っていた。ならば、この事だって知っていいたはずなのだ。そう考えても正しい。 いやむしろそれは正解なのだろう。彼はこの事を知っていた。知らないでこんな山奥の村に来られるわけがない。彼らだって、一人を抜かして知らなかったのだから。 なればこそ、これが彼の望む最後なのだ。人としての姿を捨て、いつ死んだか分からないような死を、彼は望んでいたのだろう。(こんな……こんな姿に、彼もなる、の……? ダメ! そんなの、絶対ダメ! 助けなきゃ……! 私が――) そこまで考えて、彼女の脳裏にある光景が映った。 それは、昔の思い出の内、思い出とは呼べないもの。それは彼女の記憶であり、忘れてはいけない汚れであり――罪であった。 彼女は震えが止まらなかった。思い出したくない光景がありありと思い出してしまう。 (――嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ! 思い出したくない! 思い出したくない! こんなの……思い出したくない!) それでも、彼女は思い出してしまう。どんなに否定しても、それは現実に起こった過去であると告げるかのように。 ◆◆◆ 『助けて……誰か……助けて……』 それは彼女の声だった。それは記憶の声だった。それは彼と出会ってからの叫びだった。 誰も助けたくれなかった。誰も救ってくれなかった。誰も。誰も、だ。 だけど彼女は助かった。 同時に彼女は失った。 彼との日々を。彼との平穏を。彼との未来を。全部。その日に捨てた。捨てざるを得なかった。 捨てたくなかった。ずっと、ずっと彼といたかった。 でもいられなかった。いてはいけなかった。 だから、彼と再び会った日は死んでもいい位に嬉しかったが、決して自分だと気付かれない様にすると、心に誓った。 全ては、彼のため。 彼がいたから、彼女は生きてこれた。 彼が生きていたから、彼女は生きようと思った。 彼が幸せであるならば、と思ったから、彼女は自らを殺せた。 だから彼女は彼から逃げた。汚れないと誓ったのに、汚れてしまった自分が許せなかったから。 彼女は、誓う。 ――捨てたのに。全部全部捨てたのに。 ――何故彼を突き放さなかったのだろう。何故彼と親しくなってしまったのだろう。何故。何故。何故? ――捨てなければ。こんな自分を捨てなければ。 ――捨てなければ。彼のために全部捨てなければ。邪魔なものを全部、捨てなければ。 ――今まで培った倫理も。道徳も、正義も、仁義も、愛も。全部。全部、全部、全部捨てなければ。 ――何を恐れるのだろうか。私は一度捨てた。あの時に。全部捨てたんだ。 ――あの日。私が【殺人】でこの手を染めた、あの日に。 ――全部、捨てたんだ。 ――捨てるんだ。もう、自分なんか……いらないんだ。 ◆◆◆ 体の震えが止まると彼女は自然と、腰のナイフに手を伸ばす。そして、 「……こんなの」 “アレ”に力を込めて、刺した。そのまま引き抜き、もう一度、ナイフを刺した。 「こんなの……こんなの、こんなの!」 彼女は護身用のナイフで“アレ”を思い切り刺す。何度も。何度も何度も何度も何度も何度も。 その光景に、彼らは一瞬何が起きているのか分からなかった。 「こんなのに、こんなのにっ! 彼を奪われるものかっ! 私が彼を助ける! 私が彼を助けるんだ!」 “アレ”の皮が裂け、肉を潰し、骨が砕けても、彼女はやめない。この“アレ”は別に彼を殺したとかいうのではない。 しかし、何故か彼女はまるで百年来の敵とばかりに何度もナイフを振り下ろす。 まだ息があったために凝固していなかった“アレ”の血が、彼女の服を紅く染めていった。 「そうだ、助けるんだ……。今度こそ……! 今度こそ、彼を! 私が彼を! 絶対……! 助けるんだ――!」 何十度刺したのか分からなくなったところで、とうとう“アレ”は動かなくなった。 彼女の眼は血走り、息は荒く、よもや鬼かと間違えるほどの憤怒の表情。その表情は、ピクリとも動かなくなった“アレ”を見て、徐々に狂喜の笑顔へと変わっていく。 「あは、あはは、あははははははははははは!! 死んだ! 死んだ! 私が! 私が殺したんだ! また殺したんだ! 気持ちがいい! 気持ちがいい! あぁ……今すごく、すごくすごくすごく――気持ちがいい! あはははは! あははははははははははははははははははははははははは!!」 彼女の狂った叫びと笑い声が洞窟内に響く。彼らは突然の彼女の変貌に動きを止めていた。止めざるを得なかった。 彼女はふと、笑いを止め、焦点の合っていない瞳で彼らを見る。 「どうしたんですか? ……あぁ、そうですね。ふふふ、すいません。つい、足を止めてしまって。久しぶりなものですから、つい」 抑制の無い彼女の言葉に、洞窟に入る前の温かい感じは一切感じられない。むしろ、氷のような冷酷さが見て取れた。 彼女はやんわりと笑いながら、彼らへ近づいていく。しかし、その笑顔には今までの癒しの色はない。代わりに、無邪気な意識――悪意が感じられた。 「ふふふ、本当。簡単そうなのに、意外と難しいものなんですよね」 彼女が彼らの目の前まで来て、彼らは後悔した。自らの愚かさを嘆いた。 彼らは忘れていたのだ。ここがどんな場所か。 最初にするべきだったのは、彼を助けることではなく、洞窟に入ることではなく、彼女を洞窟の手前に残すべきだったのだ。 「さぁ、行きましょう? 彼がきっと待っていますから。私の助けを待っているんですから」 全てを捨てた彼女の目は、既に――血のように紅くなっていた。
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/92.html
・麻雀もの。全力でネタです。 ・麻雀わからないと、多分全然わかりません。 ・とりあえずまだエロなしです。エロは女流戦のときに! 「ドリス殿! ドリス殿! ドリス殿はどちらに! あなたは奥の間を探しなさい、グリフ! あなたは街を探すのです、ヴォルグ! ついでにエビフライを買ってきてね! ゆっくりしちゃだめよ! ドリス殿! どこです、ドリス殿! どこなんです!? ドリス殿! お客様のなかにドリス殿はいらっしゃいませんか!?」 「相変わらず元気だな、エメラダ殿」 天袋の戸をあけて、ドリスが姿を現した。 「ドリス殿! お久しぶりです。ごきげんよう」 「ごきげんよう。いつにもましてお美しい」 「まあ、お世辞は結構ですわ」 「なにを申されるか。あなたほどの名花、エデンのいずこを探そうとも見つかりますまい」 「まあ、お世辞は結構ですわ」 「……その帽子、実に素晴らしいですな。お国の流行ですか?」 「そう! そうなんです! 自信作ですの! カザン共和国にも輸出いたしますわよ!」 「それで、お急ぎの件があったようですが」 「えっと。なんでしたっけ」 「エメラダ様、六花亭に向かったヴォルグの反応がロスト! かりゆ汚染の痕跡あり!」 「それは一大事だ。ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 なむなぴこぴこ。 「それで、お急ぎの件があったようですが」 「そうです! ドリス殿! ドリス殿はどちらに!」 「そこからですか。はい、ここに」 「メナス様が大変なことに……急いでトゥキオンに!」 「なんと。やむをえませんな、急ぎましょう」 場所は変わってトゥキオン。禁地の果てには1つの小さなテーブルが置かれていた。 テーブルクロスの色は、草木萌える深き緑色。 「――その者、青の衣をまといて深緑の野に降り立つべし。神話は本当だった」 誰が喋ってんだよ。誰でもいいですね。そうですね。 そんなことより、テーブルの足元には縄を打たれて口枷をかまされた半裸のメナスがいた。 「メナス! なんということだ。無事か!」 ドリスはメナスにかけよって、両手で抱え上げる。 「……大統領……」 「許さん。許さんぞ。メナス、お前の敵は必ず討ってやる」 ドリスは手の中のメナスをあやすように語りかけた。 「……ええと、ドリス殿、それはメナス様のメガネです」 「おや、てっきりこっちが本体だとばかり。人生、どこまでいっても勉強だな」 「その通りだ、ドリス・アゴート。久しぶりだな」 「これはおひさしゅう、エメル殿。いつにもましてお美しい」 「わたしほどの名花、エデンのいずこを探そうとも見つからんだろう。それはともかく、だ」 テーブルの奥には、ほっそりとした影があった。 「デッドブラック。釈明をしてもらおうか。メナスに何をした」 「釈明だと? 釈明してもらうのは私のほうだ。この男、1Gも持たずに鉄火場にきおったぞ」 「なるほど、それはメナスが悪い。好きにしてくれ」 言いながら、ドリスはデッドブラッ子にメガネを投げ渡す。 「なあんだ。まったくですね、ドリス様」 「大騒ぎして損をしたな、ドリス」 「だが久しぶりの機会だ。どうだ、点メナスで打たないか。それともそんなレートでは不足か」 デッドブラッ子はメガネを弄びながら、低く笑った。 「いいだろう。ここではそれしかあるまい」 「次は大統領府にみんなで来いよ。点エビフライで打とう」 「それはニアラも喜ぶ」 「アイテル、アリアリで」 「あ、私はナシナシでお願いします」 ドリス、エメラダ、エメルの3人は順番にメナスを蹴飛ばすと、卓についた。 ――そして1時間。 「あー、もうダメダメ。もー今日は全然ダメー。ぜっんぜん勝てないー」 最初に根を上げたのはエメルダだった。 麻雀を始めて2週間の彼女に、この卓はちょっとばかり荷が重かった。 あくまで、ちょっとだけ。 「ラス半かな、エメラダ女王様?」 含み笑いをしながらデッドブラッ子が囁く。 「ラス半、ラス半。もう帰らないとヴォルグに怒られちゃう」 「わかりました、エメラダ殿。ではこれでラスにしましょう」 エメラダを除いた全員が緊張した表情になる。彼らは彼女の実力を、イヤというほど知っていた。 アルテマは滑らかに洗牌をこなし、全員の手元に初手を配り終える。 「きーちゃーおーやー」 エメラダが親を取った。ピリピリとした空気が立ち込める。 「えいっ。んー、これいらなーい」 全員の顔に安どの表情が浮かんだ。テンホーはない。 だがテンパってるのは疑いないだろう。 いや、あるいはもっと悪い何かかもしれない。 エメラダはツモってきた白をほいっと河に捨てた。 「デッドブラッ子が雀鬼流だからって、そんな挑発までするかエメラダ」 「じゃんきりゅう?」 「いや、失礼」 エメル、ドリスが初手を捌く。 デッドブラッ子が無表情のまま第一ツモを取り、静かに③を捨てた。 「それ、ちー」 エメラダの鳴きが入る。さらされた④⑤の⑤が赤い。 エメラダがにこにこしながら①を捨てた エメルとドリスが目配せをした。 『デッドブラッ子め……無茶をする』 『エメラダの手はおそらく①① ④⑤で、あとのメンツもできていたハズだ』 エメラダにはタンヤオとホンイツしかわからぬ。 エメラダは、ミロスの女王である。玉座に座り、帽子をかぶって暮して来た。 けれども勝負に対しては、人一倍に敏感であった。 『ここで③を鳴いて①を切った。つまりおそらくは』 『赤Ⅴか赤五をツモってきた』 『タンヤオ赤3、おそらくはドラ1以上。開幕の親満はきついな』 『だが彼女は必ずムダヅモなくツモる。そこでツモれぬ女に女王など務まらん』 『あと2順か。いけるか、エメル?』 『努力しよう』 エメル、ドリス、デッドブラッ子とツモがまわり、 エメラダは全身で嬉しさを表現しながら①を切った。 エメルは、ひとつ深呼吸してから、白を切る。 「ポン」ドリスが鳴く。 ドリスが中を切った。 「ポン」エメルが鳴く。 エメルがⅨを切った。 「チー」ドリスが鳴く。 ドリスが北を切った。 「ポン」エメルが鳴く。 エメルがⅨを切った。 「チー」ドリスが鳴く。 ドリスの4センチは、五五七八。危険牌を止めつつ、九の差込を待つ。 エメルはトイトイ中、一Ⅰのシャボ。万が一エメラダがツモりきれなかった場合の余剰牌を待ち伏せる。 当然だが、イカサマはない。危急存亡を迎えたときに発揮される、人間のチームワークであった。 ……でもニュータイプ能力でこんだけ会話してれば、それってローズだと思うんだ。 デッドブラッ子が静かにツモり、一瞬の躊躇の後、八を切る。 彼女の手には、九がアンコになっていた。 ドリスに打ち込めば、この場は1000点で終わる。 だが、ヒトと協力することなどできるだろうか? デッドブラッ子のプライドが、刺し込みを許さなかった。 エメルとドリスが微妙に表情を曇らせる。これがニアラなら―― 「それ、かんですー」 死の宣告が響いた。 「新ドラは、きゃー、八だわ~! で、リンシャンツモするんですよねー」 「リンシャン牌からツモ、ですよ、エメラダ殿」 ドリスがあきらめ顔で苦笑する。彼女にとって、それは同じ意味だ。 「よいしょっと。あ、きたきた。かんしまーす」 Ⅴが4牌、緑の沃野を走る。 「新ドラは、きゃー、きゃー、Ⅴだわ~!」 「な、なあ、ここ、責任払いだったか……?」 デッドブラッ子が囁くようにアイテルに聞く。 「ダイミンカンは責任払いです」 「――そうか。そうだったな……ドリスにまで貸しを作るか」 口元をゆがめるデッドブラッ子をよそに、エメラダがリンシャン牌を引き込む。 「えい、三つもー! えーと、えーと…… たんやお、ドラ1の、新ドラが8個で、赤が3個あって、えーと……」 エメラダが指折り数え始める。 「13本? これって何点ですか、ドリス殿?」 「リンシャンツモは役がつきますから14翻ですね。13でも文句なく数え役満ですが」 「やった、36000点のツモです! さあみんなキリキリ払って!」 「エメラダ、あなたが親だから48000だ。それから、責任払いというルールがあるから、デッドブラッ子が全部払う」 「そうなんですか? じゃ、デッドブラッ子さん、お支払いおねがいしますね」 「――トビだ」 「えへへへ。うーん、満足しました。ありがとうございました、じゃあこれで失礼しますね」 「待った。メナスを持ってけ。5人くらい」 「そんなにいらないです。あ、でもそうだ、ドリス殿、メナス様いります?」 ドリスは苦笑いしながら首を振った。 「いりません、と言いたいが、そういうわけにもいきませんな」 「じゃあ、これで貸し一つってことで。メナス様をお返ししますね」 「わかりましたよ、女王陛下。新作の帽子、入荷をお待ちしております」 「明日にでも。では、これで!」 疾風は去っていった。やや悄然とした3人が残される。 「――あんた、背中が煤けてるぜ」 エメルがデッドブラッ子に呟く。 「言われなくても分かってる」 デッドブラッ子は半泣きだ。 「ニアラなら迷わず九を差し込んでた。いい勉強になったな」 「ふん、だ!」 「しかしどうする。ワンカケだが。インビジブルあたり、呼べば5分くらいで来れないか?」 「すまないが、私もそろそろ引き上げだ。メナスを連れて帰る」 「そうか。ならここでお開きだな。また呼んでくれ」 「――次は負けん」 「いい挨拶だ。じゃあな!」 ドリスとデッドブラッ子も去り、雀荘トゥキオンはもとの静かさを取り戻した。 エメルはカウンターに座って競馬新聞を読みふけり、アイテルは牌を磨いている。 と、アイテルが不思議そうに呟いた。 「……あら? どうしたのかしら、これ……」 「どうした、アイテル」 「姉さん……この卓、牌が多いわ」 「――何だと! いやまて、何が多い。まさか」 「三。三が5枚ある」 「やられた。まったく、とんでもない女王様だ」 「もしかして、あのリンツモは」 「握られたな。あれがツモれてなければ、さすがのデッドブラッ子でも差し込む」 「でも、あのゲートでX線身体検査はしてるのに、どこに? 磁石が入った牌なんて持ち込めないわ」 「帽子だ。新作と言ってただろう。クソ、やられた。最初からそのつもりだったんだ」 エメルとアイテルは顔を見合わせ、首を振った。 なるほど、これもまた人間の強さ。ヒュプノスには、届かない世界。 「次は、負けん、か。やれやれ。 あんなおっそろしい生き物と戦おうとする竜も、また、竜か。 我々では勝てないはずだな」 「いいじゃない、姉さん。姉さんだって、負けなかった」 「ありがとう、アイテル」 「――ドリス大統領、すみませんでした。まさか、その……」 「分かってる。どうせエメラダに誘われたんだろう?」 「は、は、はい」 「構わん。ミロスとの貿易は拡大する予定だった」 「しかし」 「エメラダには貸しをひとつ作ってある。差し引きではこっちのプラス1だ」 「貸し? いったい?」 「ドラに七を積んだ。ちょうど手元にあったんでな。 あのドラ4がなければ親倍だからトビはしない」 「いったいなぜそんなことを――」 「ハンチャン全部打ってるだけの時間は、彼女にはなかった。門限があるからな。 だが、彼女はルールを守る。ラス半宣言がある以上、ハンチャン打たねばならん」 「――なるほど」 「取引、なにもかもは取引さ。覚えておけ、メナス補佐官」 「はい」 (だが――取引ばかりでは、人間は腐る。 戦い! そうだ、戦いが必要だ。それが――それが、足りん。 このままではまずい。人間にとっても、竜にとっても。 それが、そのことが分かっているか、エメル。分かっているか、ニアラ) ドリスは深いため息をつくと、昇り始めた朝日を見つめた。 (続く?の?) 次回予告! ――そのとき、残り500点になっていたデッドブラッ子が静かに牌を倒した。 「麻雀は2人で打つもんじゃないってことを忘れるなよ。食らえ、四暗刻(パーフェクト・ダークネス)」 「どうみてもクイタン仕掛け、何をそんなに偉そうに――」 「クイタン? ふふ、そうか。お前には、これがそう見えるか。 見ろ、捨てられし者たちの本当の姿を。聞け、彼らが放つ、本当の声を。 ご無礼、大三元(キングズ・ソード)、48000だ」 「麻雀を打つものなら、誰もがっ! 誰もが必ず一度は憧れたっ! その背中を一度は追い、その言葉を一度は必ず口にしたっ! 誰もが一度は打(ぶ)ってみたいと思い! 誰もが決して打(ぶ)ちたくと思った! 今、伝説の男が、最強の竜が、この場に姿を現す! その名はっ……」 , l ・ l ; ・ ヽミ ;r= ;;、_ 彡ミソ ・ ` ミ;; //彡`-`ニ;;三彡" ゙!ミソ あ ! ;;i . =il!" l.リ ン _,,.、、ィ、l! ゙=il、、_ _,.、、、 l,;! -、、,, ) ) 背 た _,,.、-‐ "´ / i, 弋ltッ-,`ッ‐‐ 、f‐tッ‐ァ .!! , 〃 ` ‐ 、 中 ` ,、‐ "´ / , ,、 "_ ヽ, `゙ミ, ‐-、, ′ ! ( ,; ヽ が ,/ , , l ,,.、 " ヽ, \ ` 、 ヽ, l _;;リ , 煤 ヽ , i ,、 " 、 \ ヽ,_ ヾ二二で)″ ! け , ! ,r" . ンー 、 ゙! },,,ヽ, 、 、〉 // l て _ ,. / . / ! ! ! ヽ ;ヘ 〃;/ l る ‐、ヽ ,. / ン、、..,,,__,,.. -{ r/ l‐--‐ ゝー 〃/ l ぜ ヽ ヽ. ,. / /, `! __, f, "_,, - ! ° `` - ミ、 ! / / , ゞ- i!´ l
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/6.html
投下行きます。長くなったので前・後の2回に分けます。 ・固有名詞は特になし。 ・ルシェローグ♂×黒髪サムライ♀ ・特殊属性。耳責め、足責めアリ。 ・中盤の帝竜の名前などのネタバレあり。 ・黒咲練導『放課後プレイ』がネタの着想元 ・連載分のネタが有るよーな無いよーな感じなので単行本派の方は一応注意を。 いつもどおりのノックがあったんで、ドアを開けると黒髪ぱっつんの女サムライが居て、 「ちぃーっす、遊びにきてやったわよー」 普通に挨拶された。 おかしい。 何でそんなフツーなんだ。ヘンなもんでも食ったのか、こいつ? ここ最近は、会うなり抱きついてくるか、いきなりキスかの二択だったのに。 「どーしたよ、今日はやけに普通じゃねーか」 しかし奇行もされなきゃされないでちょっと寂しかったり。オレも勝手なもんで ある。 「何よ、それってあたしがいつもはヘンってこと?」 やはりおかしい。 普段だったらこんな失礼なクチきいたら蹴りの2,3発 飛んでくるのがデフォなんだが、何でそんなおとなしいんだ。 しかし、なんと言えばいいのだろう? 服装は同じなのだがいつもと雰囲気が違 う。 今日のこいつは、かわいいと言うか、綺麗と言うか……なんか色っぽい。 「ま、とにかくあがれよ」 手招きしながら入室を進めたのだが、こいつははそれをさえぎって、 「あっ、あのさ。それなんだけど……出かけない?」 うつむき加減につぶやきながら、さらに小さな声でふたりだけで、と付け加える 。 いよいよもって本格的に様子がおかしい。 こいつが何かやりたいと思ったとき、それは脳内では既に決定事項であり拒否は 決して許されない。 そんなこいつがオレの意思をいちいち確かめるだと? 「……は? デートでもすんのかよ?」 しかし待て待て、オレらが一緒に遊んでるとこ他人に見られんのは何かとまずい 。 表向きには仲悪いことになってんだからよ。 「待ち合わせって意味じゃデートだけど……なんて言うの、果し合い?」 フツーのデートなんてありえんと思ってたが、出たよ。物騒な単語が。 「ンだよ……まだ昔のアレ根にもってんのかよ」 対竜戦闘に比べりゃじゃれ合いみたいなモンだが、オレとこいつは過去に結構や りあった。 自慢するわけではないが、対戦成績はオレが大きく勝ち越してんだがな。 「当たり前でしょ、アンタ勝ち逃げするつもり?」 こいつとにかくしつこくて『自分が勝つまでやる』主義だから、昔はずいぶん付 きまとわれたもんだ。 ……ま、その過程でうっかりお互い愛をはぐくんじゃったりしたのはご愛嬌。 「じゃ、いーよもう、アレはオレの負けってことで」 だけどぶっちゃけ、いまさら決着つけるとか超めんどい。 「そんなんで納得いくわけ無いじゃんっ! アンタそれでもキンタマ付いてるの っ?!」 「付いてるよ……見た事あンだろ?」 言ってからいろいろ失言だと思ったがもう遅い。 「うぇ?! み、見たって、その…ぅ…くっ……」 こいつの顔が見る見るうちに真っ赤に染まっていく。イカン、こっちにまで恥ず かしさが伝染してきた。 「――っ、このっ! セクハラッ!!」 照れ隠しもあるのだろうが流石に蹴りが飛んで来た。黒タイツにぴっちり包まれ た脚が すらりと伸びてオレの顔面を狙ってくる。しかしオレのチョンボだ、この蹴りは あえて喰らおう。 ……痛ってぇ。超痛ってぇ。 オレが蹴られた頬をさする間に、こいつはググっとこぶしを握り締めながら力説 する。 「そんなだからダメなのよっ! 思えば最近のあたし達はただれすぎだったわ! 会ったらその、ほとんど必ず………………して、ばっかだし」 ……まあ、お互いヤりたい盛りだからなぁ。 「んで、シバきあいして気ィ引き締めましょうってワケか」 「そーそー。ここ数日なんかイライラするから、アンタ殴ってスッキリしときた いし」 さも当然げにそんな怖いことを言うな。お前はどこのガキ大将だ。 「超ダリぃ……」 「うっさいっ! あたしが行くっつったら行くの! 返事は『はい』か『イエス 』以外認めないからねっ!」 調子が出てきたのかいつも通りのわがままっぷり。うむ、やはりこいつはこうで なくては。 「へーへー、行きゃいいんだろ、行きゃぁ」 「わかったところで模擬戦の準備なさい。言っとくけど今日は絶対えっち禁止だ からねっ!!」 そんなの別にかまわん。オレとしちゃお前とこーやって会えるだけでも結構嬉し いし。 ……なーんて青春真っ只中の恥ずい本音はおくびにも出さずに、 「八割方お前から誘って来るクセによく言うぜ……」 つとめてダルそうに口答えしてしまうオレ。こんなだから行き違いばかりっての はわかってんだがなあ。 「その誘いに必ず乗っといてよく言うわ。アンタがヘタレだからそーなるんじゃ んっ! 大体アンタ一国の皇女をキズモノにしといて畏れとか敬いってモンが足りないの よ!」 「ゆっとくがお前がキズモノになった日、押し倒してきたのはお前の方からだ」 「うぁ……うぅっ…だって、だって、あ、アレはぁっ……『痛かったら止めるか ?』って、あそこまでやっといて アンタがいうから……だっ、だけどあたしはあの日のうちにアンタと一つになり たかったからぁっ……」 頼むから恥ずかしいカミングアウトをやんないでください。 いやまあ、思い返せばアレもずいぶんヘタレだった。すまん……って、心ン中で 謝っても意味ねーけど。 「ちょ……落ち着けって」 「――って、なに言わせんのよ、ばかぁーっ! 」 顔を真っ赤にしたこいつの本気の一蹴が飛んできた。やべぇコレまともに喰らっ たら死ぬ。 どうにか回避はしたものの、しかし流石は無手サムライ。なんつー言う全身凶器 だよ。 「あーもームカつくっ! あーもームカつくっ! アンタぜっっったいに後でボ ッコボコにしてやるわっ!! とにかくっ! 3時間後に小洞で殺りあうからねっ! 首を洗って待ってなさいよ っ!!」 と、頭のわるそうな捨て台詞を言い捨て、こいつは玄関から飛び出していった。 アレか。 お前は少年漫画の敵役か。 ♂♀ ぎぃん。 拳と刃が交錯する。 金属質の音と共に、マナの青白い飛沫が燐火のごとく発光して舞い落ちる。 収束させたマナを手先にまとった無手サムライの素拳は、竜のウロコすら貫く硬 度を誇るっつーけど なんてぇ硬いゲンコツだ。デタラメにも程がある。 「ほらほらぁ! あたしが素手だからって手ぇ抜いてんじゃないわよっ!!」 実に良い顔してる。相手を打ち倒さんと欲する闘争者の顔だ。 黒タイツに包まれ鍛え上げられた肢体からは、一撃必殺な拳技蹴技の数々がオレ に向かって撃ち放たれる。 長い黒髪は大気の流れを孕んでそよぎ、ふうわりと広がる。綺麗だ、と素直に思 う。 面と向かって言ったことは無いが、やはりこいつが一番輝くのは戦いの場なのだ と再認識する。 「手加減する余裕なんてねーよ。こっちゃ模擬戦用のダガーなんだぜ」 とは言え、見惚れている暇など無い。拳の乱打を刃を使って受け流す。 刃を潰したオモチャ同然のこんな短刀でも、やり方次第でマナに守られたこいつ の拳に 傷を負わせることは可能だろうが、今日は相手の破壊が目的じゃぁない。 少しでも長く恋人とのダンスを楽しみたいんでな。 ――が、ちまちま剣戟をやり取りしたいって望みかなわず、こいつは一気に勝負 に来た。 「何よ、いまさら泣き言? あたしは実剣でもいいって、言った――でしょおぉ っ!!」 やれやれ、相変わらず気ィ短いこって。 鎧通し。裂帛の気合と共に貫き手の形に構えられた手刀が、オレの胸を目指して 深く鋭く突き込まれて来た。 手の器用さと刃の切れ味を併せ持つ強力なサムライ技だ。避けてはならない。 避ければそのまま掴みが来る。投げと関節技がこいつの流派の真骨頂なのだから 。 よって迎撃。手刀を刃で舐めるように絡めつけて流そうとすれば――こいつは刃 を握って止めに来た。 やれやれ、刃を潰しているとは言え非常識な。しかしこいつは実刀であっても同 じ事をやるだろう。 そのままお見合いしてたら、膠着を嫌ったこいつの蹴りが右から飛んで来た。っ たく、足クセ悪いな、おい。 いくらリーチが長いからって移動手段を安易に攻撃に使ってんじゃねェ――だか ら、またオレが勝っちまうんだ。 手を離し、ダガーを捨てる。はっ、とこいつがミスを悟った顔になったがもう遅 い。 スウェーバックして蹴りをかわし、フリーになった両手で蹴り脚の戻しを許さず 捕らえる。 戻しとは言え流石に重い。だが踏ん張れオレ。こらえきったら後は簡単、体を崩 させ一気に踊りかかった。 予備の短剣を鞘から抜いて刃で腿の脈を撫で、わき腹を刺し、最後に喉元へと突 きつけ、寸止め。 模擬刀だから切れはしないが、こいつの体を包む黒タイツにひきつれた様な痕が はっきり残った。 「ほれ、コレで死んだ」 「……っ、くぅ……っ!」 いかにも悔しそうに顔をゆがめ、目には涙さえ浮かべている。 コレで本日オレの3連勝。通算では76勝3敗2分け。 だからってオレがすげー強いわけでも、こいつの修行が足りてないわけでもない 。相性の問題だ。 ネパンで発達したローグのスキルの数々は、アイゼンのサムライ達を仮想敵とし て特化しているからだ。 こいつもそんな事は百も承知で、不利と分かって突っかかってくるんだから恐れ 入る。 「いつまでそんなの突きつけてんのよ、いいかげん引っ込めなさい」 「へぃへぃ」 言われるままにダガーを納める。ちなみにこいつ、負けを認めても絶対『まいっ た』って言いやがらねえ。 「あーもー、何でこんなチビに勝てないのよっ!!」 流石に互いに呼吸は荒い。ぜぇはぁ言いながらもこいつの悪態だけはいつだって 一人前だ。 「お前は早漏すぎんだよ。勝負を急ぎすぎ」 「ふん、早漏野郎にだけは言われたくないわ」 ……悪かったな。 「何でもかんでも足出す癖は直しとけって、いつも言ってんだろ。 だいたいお前、このパターンで負けるの何回目だよ。ちったぁ学べ」 「うっさいっ! アンタいつからあたしの先生になったのよ。ルシェの分際で生 意気だわ!」 「あのさ、皇女サマよ。お前の立場だったらガチで暗殺者と殺りあう可能性もあ るわけだ。 毒が来るかもしれん。矢が来るかもしれん。だけどシンプルに正面からの襲撃だ った場合、 今のクセをなおしときゃちったぁ生存率も上がるだろ? ……その、心配なんだ 」 おせっかいではあるのだが、前々から一度言っておこうと思ってたことがつい口 から出てしまう。 「そんなの余計なお世話っ――」こいつは一度怒鳴りかけたのだが「――ぁ、ご めん。確かにそうよね」 思い至る所もあったのだろう、しゅんとなってうなだれた。 どうした、今日はやけに素直じゃねえか。かわいいぞ。 しかし、今日のこいつはぶっちゃけ弱い。攻めはワンパターンだし身体のキレは 鈍い。 向こうからケンカ吹っかけてくるぐらいだから、オレを圧倒する算段でもついた のかと思って、 ちったぁ楽しみにしてたのによ。そもそもやり合いながらもどっか上の空って感 じだ。 ……なんかあったのか? 「休憩するわよ」 言われて地面にぺたりと座り込む。やれやれ、三連戦もやると流石に疲れる。 ひんやりと冷たい砂地が火照った身体に心地よい。 ここは名も無き小洞。洞の奥地にちょっとやそっとじゃ分からない隠し通路があ って、 その先に存在するこの空間は密会するにはなかなかいい場所だ。 あいつはと言えば岩肌から湧き出るマナ水を飲んでいる。 てのひらにすくい取った液体を、舌を伸ばしてぺろりと舐めとる姿がどうにも艶 かしい。 「……ったく、ムカつくわ」 マナ水で気力が回復すれば、こいつは怒りやいらだちが復活したのかカタナを抜 いて そこらの岩に斬りつけはじめた。腕がいいのか物がいいのか次々と岩が割られて いく。 しかし言っちゃなんだが、まんまキチガイに刃物だろ、コレ。 「物に八つ当たりすんな。みっともない」 「うっさいっ! 試し切りよ試し切りっ! 新品だからどのぐらい切れるか知っ ときたいだけっ!」 「試しならそれこそ岩なんて止めとけよ、刃が痛むだろ。大事に扱えっての」 「いいのよ、カタナなんて飾りなんだからっ!」 「そりゃ無手スタイルのお前はそうなんだろうけどさ、カタナってサムライの魂 とか――あぶねぇっ!!」 ばきぃん、と、乾いた音がして。 いわんこっちゃねぇ。高い硬度の原石にでもぶちあたったか、 カタナの切っ先が折れて――オレの方へぶっ飛んできた。 「……つっ」 頬が熱い。 座っていたのが災いしてかわし損ねた。それでも折れた瞬間に気付かなければ顔 面直撃コースだった。 触ればぬるりと血が指先にこびり付く。まあ、皮一枚ってところですんだようだ 。 適切に処理すりゃ痕もほとんど残らないだろう。 「ごっ……ご、ごめんっ!! 大丈夫?!」 あいつが血相を変えて駆け寄ってくる。 「あたしが…あたしのせいでっ……ごめんなさい……」 自分が痛いわけでもないだろうに、なんだか今にも泣きそう。 まるで牙を抜かれたサーベルタイガーだ。 「……いいって。たいした傷じゃねーよ」 元はといえばこいつが悪いわけだが、そんな顔されると責めるに責められん。 「でっ、でもっ……ちょっと、見せてよ」 吐息がかかるほどに顔が近づき、あいつはオレの顔をすっと捕らえてまじまじと ながめて来た。 近づきすぎだ。汗をかいたあとだけに、ツンと漂うおんなのこ特有の匂いが鼻腔 をくすぐってくる。 「ごめん……ホントごめんなさい……」 「たいした傷じゃねーだろ。こんなんつばでも付けときゃ治……」 言いかけて、自分で自分の頬を舐めるのは無理と悟って苦笑したのだが―― 「じゃあ、その……」 「ん? おい?」 こいつの雰囲気が一変している。そして気付いたときにはもう遅かった。 「あたしが、つば、つけたげるね」 くちゅ。 「お、おいっ!」 止める間もなくこいつはオレの頬を舐め始めた。 れろり、と。 オレが痛まないように気遣いながら、傷にそって舌が上下する。 「ちょ…お前っ、なぁ……?」 「ん、んぅ……」 ぜんぜん聞いちゃいねぇ。って言うか、キズ舐めでヘンな声だすな。 「待てって……」 「んっ…ん……アンタの、匂いが、するぅ……」こいつの吐息がやばい感じで荒 くなってきた。 唾液を塗り広げてくる舌が、頬をくすぐりどうにもこそばゆい。 ……どーするよ。こっちまでヘンな気分になってくるじゃねえか。 こいつの舌はオレの顔をべたべたにしながらゆるやかに移動し――ついには唇を 撫でてきた。 待て、そこは怪我した場所じゃねえ。 「もういいって……もう、いいから」 あわてて身をよじって身体を離そうとしたのだが 「だめぇ……離れちゃ、やぁ……」 とろけた目をしたこいつに拒否された。 だいたいダメって何がダメなんだ……と、ツッこむ間もなく 「……ん」 「――!」 気付けば強引に抱きしめられてキスされてた。ダメだこいつ完全にスイッチ入っ ちまってる。 「やめろって……」 押し返す。雑魚ばっかりとは言え仮にもここはダンジョンだ。 変にエスカレートする前に止めなきゃなるまい。 「だってぇ……」 こいつの顔はすっかり上気しちまってる。やべぇ、すんげぇ艶っぺぇ。 うっかり押し倒しちまいそうだが理性を総動員して衝動を押し殺し、 「どーしたんだよ……お前今日ホントおかしいぞ?」 「……ごめん」 「ごめんじゃわからん。何があったんだよ?」 「別に……何も」 「なんも無いわけないだろ」 そこでこいつはしばし悩んでいたのだが、やがてもじもじしながら口を開き、 「あっ、あのね……今日、その、ど真ん中でさ……ちょっと、気分が……」 「ど真ん中?」意味がわからん。 「だから…そっ、その……」そこで一拍置いて「……排卵日」 めちゃくちゃ生々しいワードがきちまったよ、おい。 「ンだよそれ……」 「もぉ…排卵日っていうのはぁ……おんなのこの…」単語の意味を説明し始めた こいつを押しとどめ 「待て待て、なんであるかぐらいは知ってる……その、いわゆる、危険日だろ? 」 「……うん」 なんとなくわかってきた。 ルシェに繁殖期があるように、東大陸の女にも受胎可能な時期に身体が変化する 者がいると聞く。 つまりこいつ、サカってやがるのだ。それで今日は妙に色っぽく見えてたという ワケか。 「なんかね……朝から身体が火照って…急にアンタの顔がすっごく見たくなって ……、 顔だけ見たら帰るつもりだったんだけど……やっぱり会ったら会ったで離れたく なくってさ」 「おう……」 まいった。そんな風に言われると超嬉しい。 「でもね……こんな状態でアンタの部屋上がったら、絶対えっちしちゃうだろう し、 だけど……危ない日だから、こどもとか……できたら、困るし……」 「……で、お外でケンカしましょうって持ち掛けたワケか」 こいつらしいといえばこいつらしい。ムラムラするときは運動しなさいって言う しな。 もっともこいつにゃ、ぜんっぜん効果が無かったようだが。 「うん、そんなトコ……でも、アンタの匂いかいだらなんか…我慢できなくなっ て…… 血とか舐めたらどんどん、ヘンになってきてっ……!」 喋ってるうちにまた興奮してきちまったんだろう、はっ、はっ、と犬のような荒 い呼吸をつむぎ始めた。 「……だからっ、おねがいっ……キスだけでいいの……キス、させて……よぉっ ……!」 弱った。こりゃ絶対キスだけじゃすまねえ気がする。 だけどプライドだけは帝竜クラスのこの女がここまで必死になって懇願してきて んだ。 可哀相なぐらいせつなくなっちまってるんだろう。 それを素気無く跳ねつけるほど、オレも酷薄にはなりきれなかった。 「キスだけだぞ」 ――って。 覚悟を決める暇もありゃしねえ。返事するなりいきなり唇にむしゃぶりつかれて いた。 くちびる同士の触れ合いの柔らかさや湿り気を楽しむ余裕すらなく、即行で舌が 進入してくる。 鉄の味がする。こいつがなめてたオレの血の味だろう。 「んぅっ! ふぅっ……!」 そんながっついてくるなよ、もー……。 口内に入ってきたこいつの舌にオレの歯肉が、頬裏が、そして舌先が存分に蹂躙 されていく。 「ん……っ、すき……すきぃっ!」 開始30秒で『すき』が出た。 いつもはそのセリフを言わせるために、ヘタすりゃ20分近くかわいがってやらな きゃならんことを思えば、 今日のこいつの異常なテンションの高さがうかがえる。 「――っ!」 なんか口内にドロドロした違和感を感じた。 何かと思えばたっぷりと唾液を流し込んできてやがったのだ。 若干の血臭はあるがほとんど無味だ。どうすることも出来ずにそのまま飲み込む と、 こいつは嬉しそうに微笑んだ。……くそ、そんなかわいい顔されたら文句も言え ねえ。 こっちも仕返し。適当な量の唾液を舌を伝わせこいつの口内に送り込めば、 何のためらいもなくこの女はそれを喉奥へ送り込んだ。 「あは……おいしいよぉ……」 まずい。コレすっげぇ興奮する。なんか頭がボーっとなってきた。 そのまま互いの顔が汚れるのも気にせず、舌を絡めあって唾液の交歓を続ける。 どーすんだよ、やばい方へやばい方へ流れてんぞ。どうにかイニシアチブを取っ て流れを止めねば。 キスの技術じゃこの女には絶対太刀打ちできないので、別方向から反撃してみよ う。 「ん……んん…うぅん……」 頭に手を伸ばしてさらさらの黒髪をかき分け頭を撫でてやる。こいつコレに弱い のだ。 絹糸のような滑らかな手触りを楽しんでいると、こいつも同じくオレの頭に手を つけて来て、 「――ふあっ?!」 素っ頓狂な喘ぎ。どこの小娘の声だと思ったら―― 「……どしたの、そんなかわいい声だして?」 ――違う。オレの声だった。なんだ、今のは。 「そっ、そこ……あんま触んじゃねぇ…んっ……んあぁっ!」 「ひょっとして、アンタ……耳、感じちゃうの?」 原因判明。偶発的なものだったのだろうが、気付けばこいつの指がオレの耳を撫 でていた。 触られるたびにぴりぴりとした電撃じみた感覚が意識を犯してくる。まいった、 オレにこんな弱点があったとは。 責めるつもりが責められてる、とんだヤブヘビだ。 「ばっ……そんなんじゃねー、うぅっ……ああっ、さわさわすんなぁっ!!」 やっべぇ、強がる隙すらありゃしねー。 無理やり逃げようとも、体からくたくたと力が抜けてしまってどーにもならん。 「ルシェっておんなのこが耳が弱いのは知ってたけど…… そっか……そーよね、おとこのこだって耳が弱くてもおかしくないわけよね」 人の耳いじくりながら、一人で勝手に納得してんじゃねー! 「もういいっ、いいから止めろっ……う……ううんっ!!」 「……くすっ。ルシェ奴隷風情が生意気よ。ご主人様には『止めてください』で しょ?」 ニヤつきながらなに気分出してんだよ。 「オレは奴隷じゃねーし、お前はご主人様でもねーだろーが!」 「違うもん。いーっぱい、つば付けたからもうアンタはあたしの物なんだから」 どういう理屈だそりゃ。オレは切り分けたピザかなんかか。 「クソっ……や、やめて……ください」 しかし、これ以上は逆らったところで得る物もなさそうなので、一応従ってはみ たのだが…… 「い・や♪ せっかく一方的にいじめられるチャンスなのにやめるわけ無いじゃ ない」 ド畜生。このサディストめ。さっきまでの素直でかわいいお前はどこへ行ったん だ。 「かっ、噛むな舐めるなしゃぶるなーっ!!」 「んっ……美味し……」 がっちり身体を押さえられたかと思うと、本格的な口唇での耳への愛撫がはじま った。 「あは……おもしろぉい。この……とんがってるトコ舐めるとぴくん、ってなる んだぁ」 「あっ、あっ、あ、あ、止めろっ! マジ止めっ……あ、う、あぁっ!!」 たまらず嬌声が喉からダダ漏れになる。拷問に対する訓練は一通り受けたが、こ りゃ流石に耐え切れん。 責められてるのが耳だけに、ちゅぱちゅぱと吸い付く粘着質な音がダイレクトに 聞こえてしまう。 「ね……舌、入れていい?」 どこにだ。 わかってるけど理解したくねえっ! 「だっ、駄目に決まってんだろ!!」 「返事は『はい』か『イエス』以外認めないって言わなかったかしら?」 「ざっけんな! バカやろぉ……あぁっ?! あぁぁああぁあっ?!」 そこで突然すべての音がくぐもる。 強烈な性感に一瞬だけだが意識がトび、耳孔に舌を挿れられたのだと後から理解 する。 流し込まれた唾液を潤滑油にして、じゅぽっじゅぽっ、と舌が抽送する音だけが やけに大きく聞こえる。 耳をふさがれ、叫び狂う自分の声さえどこか遠く感じる。 温かく、ぬるりとした舌先が耳の内壁を撫で回す感触は どうしようもなくおぞましいが、同時にたまらなく気持ちがいい。 しっかし好き放題してくれやがって。中耳炎とかになったらどうしてくれる。 「てめっ……あああっ! ヘンな病気とかっ……うぁぁああっ!」 たまりかねて文句を言うが、性感で舌がもつれて抗議の言葉がほとんど意味をな さない。 「んふゅ? あしょでひゃんとありゃったふぇる」 オレの耳はふさがれてるし、こいつの舌は差し込みっぱなしだし、 この女の方もあらゆる意味で何言ってんだかさっぱりわからねえ。 「んっ……かわいい…おとこのこのルシェ耳かわいいよぉ……」 いったん舌が引っこ抜かれたかと思うと、間髪おかずに外耳部がしゃぶられ始め る。 唇が耳のふちをなぞり、舌がひだをかきわけ、歯はあまがみしてくる。 もーダメだ。なんか目の前がまっしろンなってきた。 「ね、ね……からだ、震えてきたよぉ? ひょっとしてイキそう? ね、イキそ う?」 うるせぇ、黙れ。耳でイクとか今日まで考えたことも無かったわ! 「なんか言いなさいよ、もー」 「……っ、このっ、変態おんなっ!」 「へぇ生意気言ってくれるじゃん。奴隷って立場がわかってないのかしら? … …お仕置きが必要なよーね」 「ちょっ、テメェっ、何を――――――――っっ!!」 息が詰まってもう声すらでなかった。耳孔に、奥の奥まで舌をぶち込まれていた のだ。 責められてる場所が場所だけに、脳を直接舐められてる錯覚さえおぼえ、 その錯覚がびりびりとした快感を首から上すべてに発生させていた。 「――――あ、あ、あ、ああぁぁぁあぁっ!?」 嬌声が止まらない。全身がガクガクとふるえ、視界が白濁する。 射精こそ伴わなかったが、カラダは間違いなく絶頂を迎えていた。 「えへへへ……アンタのお耳の処女、もらっちゃったぁ……」 ……うううっ、またこいつに汚されてしまった。 こーゆーのを処女というのかどうかは知らんが、 間違いなく人として大事な何かを失ってしまった気がする。 身体に力が入らん。 「ね、耳いじめられてどんな気持ちだった?」 「……るっせ……お前の耳責めは雑誌掲載時にモザイクがかかるレベルだ!!」 錯乱してるせいか、意味不明の悪態が口から飛び出してくる。 「失礼ね。そこまで猥褻じゃないわよ」 いーや、エロい。お前はすげーエロい女だ。 「やかましいっ! テメェは存在そのものがワイセツ物だっ!」 「ふーん、じゃあ、耳なんていじめられて ワイセツ物をおっきくしちゃってるのはどこのヘンタイ坊やかしらー?」 「げ。」 まさに『体は正直』という奴で、興奮したオレの息子がガチガチんなってた。 「ふふ、やーらし。おちんちんこんなに膨らましちゃって、なに期待してんのよ ぉ?」 「……なんも期待とかしてねえよ、バカ」 「ふーん、あっそ。じゃあ勝手にやらせてもらうわ」 言うが早いかオレのズボンをくつろげさせ、すっかり慣れた手つきで硬くなった オレ自身を取り出した。 「お前っ……! えっち禁止とか言ってたのはなんなんだよっ!」 「……言ってないもん、そんなこと」 すっとぼけやがった! そこまでしてヤりたいか、この発情娘! 「いーや、言った! 絶対言った!!」 「あたしがいつそんな事いったんですかー、何時何分何秒エデンが何回まわった ときー?」 「ガキかお前は!」 「じゃあ、もう、子供って事でいいから……」 流石に自分でもむちゃくちゃ言ってるのが分かってるのか、だんだん声のトーン が落ちてきた。 「ガキはお前みたいにエロい事しない!!」 「じゃっ、じゃぁっ、おちんちん触るだけだから、それで我慢するからっ……… ………だめ?」 親に怒られた子供みたいにしゅんとなってるが、言ってることはイヤな意味でオ トナだ。 って言うか、もう触ってんじゃねえか。しごくな。手つきエロいんだよ。 「ダメ。触るのも舐めるのも挿れるのも全部ダメだ!」 きっぱり即答。それだけで終わるわけがねー。 「だいたい今日はヤバい日なんだろ? ……その、また、今度、ちゃんとしよう ぜ」 ここまでやられたらオレだって最後までしたいのは山々だが、 『今日は危険日』と言われた上で手をつけるほどの根性や覚悟はない。 「……わかったわ」 やれやれ、やっと引き下がってくれたか――などと一瞬でも思ったオレがバカだ った。 「触るのも舐めるのもダメなら、踏んづけてやるわ!」 唐突に立ち上がり履物を脱ぎ捨てたかと思うと、脚を覆った黒タイツがつま先で オレの剛直を圧迫してきた。 「……はぁっ?! ちょ、なに考えてっ、うぉぉおおっ?!」 「逃げちゃダメよ。逃げたら踏みっ潰してやるからね!」 なんと言うことだ。息子が人質に取られてしまった。 タイツのじょりっとした感触がサオをなで上げてくる。 屈辱的だが指や舌とは一味違うその新鮮な感覚に思わずうめきがでてしまう。 「ぅあっ……あぁっ……!」 「おちんちん踏まれてなによがってんのよぉ、この変態」 「んっううっ……変態はお前だ! チンコ踏んづけて嬉しそうな顔しやがって! 」 「……してないもん。そんな顔」 「ほぉ、言うじゃねーか。じゃあ、見せてやるよ」 オレは短刀を一本引き抜く。名匠の手によって輝くほどに磨き上げた自慢の一刀 だ。 そう、その側面は鏡のごとく研ぎ澄まされているのだ。 「う、ううっ……」 頬染め、酔ったように焦点のあってない瞳が細まって、短剣の腹を覗き込んでい る。 発情しきったこいつ自身の顔がうつし出されているはずだ。 「見えンだろ? それがお前のヘンタイ面だ。この助平」 まあ多少の溜飲は下がったが、てんで意味の無い反撃だ。 ――って言うか、こんなの相手の怒りを誘うだけなワケで、 「……いってくれるじゃない。いつまでその強がりが続くかしら?」 くすっと悪戯っぽく微笑むと、足指先は大きく開き器用にもカリのあたりをつま んでしごいてくる。 「――っ、は! お前っ……こんなの初めてのくせに上手すぎんだろ!」 「だって、れんしゅう……したから。カタナの鞘で」 サムライの魂をなにに使ってやがる。このバチあたりめ。 「あはぁ……やっぱしアンタはそーろー野郎よねぇ。もうおちんちんからヨダレ 出てきたよぉ……」 言われなくとも分かってる。先走りの汁が鈴口から漏れまくってる。 粘度の高いその分泌液はオレのサオとこいつの足裏にたっぷり絡み、はからずも 摩擦をスムーズにしてしまう。 あったかい。足裏がぴったりと張り付き、体温をダイレクトに伝えてきた。 「あーあ、もうはけないわ、このタイツ。ルシェのお汁なんかで汚れちゃったぁ ……」 黒タイツは潤滑油を得てより大胆に動き始め、にちゃ、ぐちゃ、と音を立てなが ら 激しさを増しつつ剛直を撫で回してくる。 そういえば、今日はオレばかり責められていて、こいつはずいぶん物足りなくな ってる筈だが、 「ンっ、んあぁっ……」 やっぱり悪いクセがでてる。 こいつ、エロく興奮すると自分の指をなめ始めるのだ。 逡巡するかのように唇まわりをくにくに弄くってたその指は、 やがて人差し指と中指の二本が口内に突っ込まれた。 性感帯を探るように指は口ン中をかき回し、ときおり唾液の糸を引きつつ出し入 れされる。 ……フェラチオみてぇ。 っていうか、はじめての時から異常にフェラが上手かったが、それもこの『練習 』の成果なのだろう。 余談であるがこの女、口内で舌だけを使ってさくらんぼの茎をちょうちょ結びに 出来る。 その器用すぎる舌先から繰り出される舌技の鋭さといったら、コレがもう…… ……って、いやいやいや、今はそんな場合じゃねえ。 「はやく……はやくイッちゃいなさいよ、もー」 「っ、はぁっ……オレをとっとイカせて次は自分がしてほしいってか? このエ ロ娘っ!」 「……うっさい」 図星だったようで、声に余裕がまったく無い。 ――が、余裕が無いのはオレも同じかそれ以上で、 「なによ……偉そーなコト言っといて、何でお汁に白いのが混ざってんのよぉ。 ねえ、何コレ? この白いのはなんなの、ねぇってば!」 知ってるクセに聞いてきてんじゃねえ。 それはもちろん精液で、我慢しようにも仕切れなかった部分が内圧に押されて ちょろちょろ漏れ出してきてるのだ。 「イッちゃえ、ばか……はやくぅ……」 だが、焦ってんのか足の動きが雑になってきた。ただ体重をかけてぐいぐいと押 し込んでくるだけ。 マゾの奴ならともかく、こんなの痛いばっかでイカせるには逆効果だ。 「何でせーえきださないのよぉ……」 涙目になった悲しげな顔で、そんないやらしいことを言うんじゃない。ギャップ が酷すぎる。 「なんでって……そりゃ、お前……」痛ェんだよ。 「あっ、そうだ!」 だけど今度は唐突に、素晴らしいことを思いついたと言うような晴れやかな顔つ きする。 くるくる表情が変わって忙しい奴。そこがかわいいトコでもあるんだが。 「いいもの見せてあげよっか?」 「……いいもの?」 すごく良くないものの予感がビンビンする。 「美少女のオナニーショウ」 言うなり、舐めて濡らしていた指先を自分の股下へと伸ばしていく。 そこも同じく濡れていて、クリトリスは黒タイツを押し上げてピンと勃っている 。 タイツ越しでもそこがすでに発情しきっているのが十分理解できた。 「んぁっ、ああっ……こんなっ、濡れちゃっ……あ、あ、んっ、んんっ! ……見られちゃっ、あ、あ、あぁぁぁあぁっ?!」 そして宣言どおり始まる自慰行為。 タイツの上から濡れた割れ目をこすり上げ、膨らんだ女芽を押しつぶす。 ……やべぇ、女のオナニーなんてはじめてみちゃったよ。 だけどお前、オナニーショウがどうとか言う以前に せつなくなりすぎて単に我慢できなくなっただけだよな! 「見られて興奮してるのかよ、このヘンタイ女……っ!」 「うん、見られてこーふんしちゃってるのぉっ!」 ねちゃねちゃと、いやらしい音を立てながら濡れたタイツがかき回される。 指での刺激が途絶えた口が物寂しくなったか、舌がてろりとはみ出して自身の唇 をべろべろなめずっている。 それでいて、顔にはどこか恥じらいが残っているのが最高のアクセントになって いた。 「がっ……やべっ……!!」 流石に。流石にこんな極上のオカズを見せ付けられては、 踏みつけられてたオレの息子もこれ以上は我慢が利かず 「あはっ……! でたぁ! せーえきでたぁ!」 身体の奥底から尿道を押し広げて、どくん、どくんと、たまらない量の精液が噴 出し始める。 「くああぁっ!!」 耐えられるだけ耐えただけあって、めちゃくちゃ気持ちいい。 腹に引っ付くほど踏んづけられた状態で射精したもんだから、着衣のみならず、 顔にまで精液が届いてエラい事になっちまってるがな……。 「んん……べったベタになっちゃったぁ……」 もちろん、剛直を踏んづけていたこいつの足裏も無事ですむわけが無く、 黒いタイツに白い粘液がまだらにこびり付いてドロッドロに汚れている。 そればかりか、いまだ射精を続ける鈴口に足の親指を押し付けて、 望んで精液を足裏で受け止めている。 そればかりか女陰をまさぐる自信の指の動きも継続し、 タイツと指のあいだにはねっとりとした粘液の糸が引いていた。 「やぁっ、んんっ! あぁ……あったかぁい……」、 それはそれは嬉しそうな顔をして、絶頂直後の亀頭に精液を撫で付けながら ぐにぐにしてくるもんだから、こっちとしては刺激が強すぎて正直たまらない。 「ばか……もう、やめろっ……!」 「ばかはどっちよ、んんっ、やめれるわけないじゃんっ! ……あたしが、あ、あぁ、あぁ、まだ、だもん……っ!」 こいつも限界が近いのか自慰の動きはいよいよ激しさを増し、 タイツ越しであっても可能な限り指に膣口を出入りさせている。 「あ?! あぁぁっ! やっ、ダメっ! イッちゃ…… 見られてイッちゃ……あ、あ、あ、あああっ、あああああっ!!」 宣言どおり達したのだろう。 びくんと一度大きくふるえたかと思うと、こいつの身体はみるまに弛緩してへた り込み、 オレの身体に覆いかぶさってきた。 }
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/48.html
続きが出来たので、投下させていただきます。媚薬ネタのつもりです やはりエロは短くぬるいです 登場人物 カルダモン(眼鏡メイジ♂)薬学LV5 アニス(紫プリンセス)今回は縛られてない ヴァニラ(青プリンセス)とユーカリ(ルシェヒーラー)変な薬を作った カザンの町の一等地にある、とあるギルドハウスの窓から不気味な色の煙が濛々と上がっていた。 そのギルドハウスの調理場には銀髪褐色の男と青色の髪の少女が立っている。 彼等は共に顔全体を覆う大きなマスクとごつい手袋を身につけており、呼吸をするたびにしゅこーしゅこーと音がする。 大きな鍋にモンスターから得た元から不気味な戦利品を刻んで、 更にグロテスクになった材料をぼちゃぼちゃと音を立てて入れていく。 「絡み合う根を三つ…臭い肝を二つ…魚の目を六つ…」 「長寿の髭を一束…パロメディスを二つ…あと、マナ水を五つ…」 「最後に髪を入れて…」 不気味な色の液体がぼこぼこと煮えたぎっている鍋の中に、鮮やかな紫色の長い髪を数本はらはらと落とした。 元々鍋の中身が変な色をしている為、髪はすぐに見えなくなってしまった。 木箆でぐるぐると掻き混ぜながら鍋の中身を煮込む。 長時間弱火で煮込んでいると、次第に鍋の中身は少なくなっていく。 煮込んでいる途中に何度か爆発したりしたが、なんとか完成した。 最終的に鍋の中に残った量はコップ一杯分の透明な液体だけで、ぱっと見は普通の水にしか見えない。 その為、水と間違えて飲んでしまいそうである。 とりあえず、その液体を鍋からコップへと移し替え、テーブルの上に置いておく。 それから余った材料や調理器具等々の後片付けをして、ようやく一息ついたところである。 「古今東西、人類が追い求めた秘薬…所謂、媚薬ってやつですが…」 「これを大量生産して、売り付ければ、億万長者も夢じゃないのだ」 「まあ、古い文献に書いてある製造方法で試験的に作ってみたのだけなので、効果は使ってみなければわかりませんよ」 「まあ、後は使うだけなのだ。ふふふ…」 「くっくっく…」 「ふふふ…ユーカリちゃんも悪よのぅ、なのだ」 「くっくっく…ヴァニラさんほどではございませんよ…」 怪しく談笑する二人。二人とも性根が歪んでいるのか、他人で遊ぶのが大好きで、 他人が苦労している様子をみるのはもっと大好きなのである。 「ところで、この薬は食事や飲み物に混ぜるときは、どれくらい入れればいいのだ?」 「ほんの少しで十分ですよ」 「この量で何回分もあるのだ?材料を集めるのは面倒だけど、案外安くつくのだ」 「まあ、そういう事です。ちゃんと効果が確認することができれば、すぐに次を作れるように準備しておきましょう」 そんな会話が繰り広げられているとは知る由も無く、ギルドハウスに入ってくる男が一人。 「変な煙が出ているから来てみれば…やっぱり、貴方達ですか…」 明らかに不機嫌そうな表情をしたカルダモンがやってきた。 家中の窓を開けていたので、煙が充満することは無かったが、 なんとなく臭いが残っているようで、顔を顰めて部屋の臭いを嗅いでいる。 「また何か変なもの造ってたんじゃないでしょうね?」 「もとからこの調理場ではゲテモノしか作ってないのだ」 材料からして、まともな食材を使ってないのだからまともな料理が出来るわけがない。 毎回ゲテモノ料理を作ってはカルダモンが食べさせられていた。なので、 あまり、というか全く調理場にはいい思い出が無い。 「…で、何を作ったのですか?」 「それは言えませんよ。言ったら面白くなくなってしまうじゃないですか」 「そうなのだ。秘密なのだ」 そう言ってユーカリとヴァニラは不敵に笑う。正直に話さないだろうと最初から予想していたが、 まさにその通りで呆れたと言わんばかりに大きな溜息を吐くカルダモン。 今回も嫌な予感がする。そう思う度に彼は不幸な目にしか遭っていない。 嫌な予感ばかり的中して、そしてその災難はことごとく彼に降りかかっている。 生まれ持っての宿命なのか、彼の周辺人物の所為なのか、一体何が原因かは一切不明である。 が、彼は後者に違いない、と決め付けている。 「お願いですから、私を巻き込まないで下さいよ」 「それは約束できないのだ」 そんなヴァニラの返事を聞いた途端、彼の表情は更に険しくなる。 周りから目つきが悪い、悪人面だ、と言われているので出来るだけそうならないようにと、気を付けているが一向に改善しない。 というのも、何度も騒動を起こされて、それに巻き込まれていて、不機嫌になるなと言う方が難しいくらいである。 最近では気がつけば眉間に皺が寄っている。 「まったく…巻き込まれる私の身にもなって下さいよ…」 「ぶっ倒れるあなたを看護する身にもなってくださいよ」 「私だって、好きで倒れているわけじゃありませんよ…そもそも、ユーカリ、貴方は看護なんかしてないじゃないですか。リカヴァの一つも使ってないくせに…」 「唾でもつけときゃ治りますよ」 「治るか!」 カルダモンは鼻息を荒くして恨み言を垂れるが、どれだけ文句を言われても微塵も気にしていないユーカリは何処吹く風といった様子である。 そんな様子を見ているヴァニラはふふふ、と笑っている。 「笑ってないで、貴女も何か言って下さい!」とカルダモンに怒られたでの、仕様が無いから口を開く 「カルダモンちゃんはむしろ良い思いをしているのだ」 「…はあ?」 「カルダモンちゃんは気絶してるからあまり知らないかもしれないのだが、カルダモンちゃんがぶっ倒れる度にアニスちゃんが甲斐甲斐しくお世話してくれてるのだ」 「そう、なんですか…じゃなくて、どうしてここでアニスが出てくるのですか!?」 この前の事があったからか、彼女の事を考えると自然と顔が赤くなっているのが自分でもわかる。 なにやらヴァニラもユーカリもにやにやしながら自分のことを見ているのに気がついた。 このままでは二人のペースに流されていってしまう。既に流されているのだが。 とにかく、どうにかして落ち着かなければ。 「別にヴァニラは本当のことを言っただけなのだ。本人に聞いてみればわかることなのだ。気になるなら聞いてみればいいのだ」 「自分のことを憎からず思ってくれる人が近くにいるっていうことは幸せなことではないですか。いやあ、若いっていいですねえ」 私と大して歳は変わらないでしょうが、と思っていたがあえて何も言わないでいた。 そもそも、この二人はどちらもカルダモンが苦手とするタイプである。 それを一遍に同時に相手をするとなれば、不利になるということは最初からわかっていた。 だが、この場に足を踏み入れたのが運の尽きということか、逃げたくとも逃げられない。 それはメイジという職業の素早さの低さだけが理由なのではないだろう。 「せっかくヴァニラがお膳立てしたのに、ちっとも進展しないのだ。最初のとき以降、全く手を出していないのだ」 「へたれですからね。あまり期待し過ぎても疲れるだけですよ」 本人が目の前に居るというのに、口を慎む気には二人ともならないようである。 むしろ、本人の目の前であるから悪口で盛り上がれるのである。 陰口ではない、本人に向かって堂々と言っているのだから。 黙っていては相手に好き勝手言われる一方であるが、残念ながら彼には言い返すだけの話術も、それどころか既に気力さえも残っていない。 とりあえず、気分だけでも変えようと視線を落とすと、目の前のテーブルの上に置いてあるコップの中に水が入っているのに気がついた。 彼はそれに手を伸ばし、何も言わずにコップの中の水を一気に飲み干した。 無色透明、無味無臭で味も何も無い液体だった。水なのだから当然かもしれないが。 コップをテーブルの上に戻し、シャツの袖で口を拭っていると、 ついさっきまで好き勝手喋っていた二人が神妙な顔をしてこちらを見ているのに気がついた。 「それ…飲んだんですか?」 「…?はい、そうですけ、ど…」 それがどうしたのですか?と言いたかったのだが上手く呂律が回らなかった。 それどころか、眼鏡も外していないのに視界がぼやけて、ぐにゃぐにゃと歪む。 いくらなんでも、眼鏡を外してもここまで酷くはならない。 足がふらふらするなと思っていたら、急に膝が抜けて立っていられなくなった。 膝を地面につけ、両腕で体を支えているが、それさえも不可能なくらいに体から力が抜けていき、そのまま床に倒れ伏した。 荒い呼吸音ばかりが嫌に耳に響く。突然の出来事で現在の状況が全く理解出来ない。目がチカチカする。 体温が上がっているのか、体が熱い。もしかして死ぬのだろうか、と頭の隅で考えたが、 正常な思考も出来ないようで、意識がふわふわしてきた。 遠くで誰かの声が聞こえているような気がしないでもないが、何を言っているのかさっぱり聞き取れない。 視界が徐々に暗くなり、それに連動するように意識が遠のいていき、そのまま気を失った。 「…大丈夫なのだ?」 先程の薬品を造った側のヴァニラとユーカリも現在の状況には少なからず動揺している。 先程までの様子とはうってかわってユーカリは落ち着いて対処する。 うつ伏せに倒れているカルダモンを仰向けにさせて気道を確保する。と、少々荒いもののちゃんと呼吸はしている。 それに続けて脈を測ると正常よりは高いが、異常は無い程度である。 「とりあえず、ベッドの方に移しましょう。流石にここに居させるのは良くないですから」 そう言うとユーカリはカルダモンが身につけているマントを外し、彼の両腕を持って運ぼうとし、ヴァニラは両足を抱えてその手伝いをする。 彼は割かし平均よりも細い方であるが、完全に気を失っている人間というのは結構重いものなのである。 彼が倒れたところからベッドまではそれほど距離は無いのだが、運ぶのにはかなり時間と労力がかかった。 目を覚ましたら、殴る。 「一気に全部飲んじゃったけど…大丈夫なのだ?」 「今のところ特に異常は見られませんが…正直なところ、目が覚めてみないとわかりません」 「それに、本当にあの薬に効果があるのかわからないのだ」 「少しでは効果があるかどうかもわかりませんし、全部飲んでくれて丁度よかったのではありませんか?」 「それもそうなのだ」 罪悪感さえも感じないのか、それともそんなことは忘れたのか、 二人は当人が気を失っていて聞いていないことをいいことに好き勝手なことを言って、談笑している。 少しカルダモンが魘されているみたいで、苦しそうな声を上げているが、特に気に留める様子も無い。 「…そういえば、カルダモンは薬学LV5持ちでしたね」 「そういえば、そうなのだ…」 アイテムの効力を二倍にするという便利なスキルである。 果たして先程の薬品にこのスキルの効果が及ぶかどうかは不明であるが、絶対に無い、とは言い切れない。 そのことを思い出した二人の間に長い沈黙が流れる。 町の中で戦闘中ではないが、彼にとってはドラゴン以上の強敵を相手にしていたのだ。 絶対効力が及ぶ、とは言い切れないが、その逆も然り。大量服用で更に薬学で効果二倍。 額に浮いた冷や汗が頬を伝う。 「…ま、まあ、ヴァニラ達にはどうすることも出来ないのだ」 「吐かせればいいかもしれませんが、事後処理も大変ですしね」 「アニスちゃんを宛がえばいいのだ。その後は当人達に任せるのだ!」 無責任なことを言って彼等は気を失ったままのカルダモンを置いて、ギルドハウスから出て行った。 彼が何時目を覚ましてもいいように、アニスにそれとなく言っておいたので、多分大丈夫だろう、多分。 後は野となれ山となれ。吉報を待つ。 天井が見える。しみが魚の形をして狭い天井を泳いでいる、ように見える。 体を動かさずに周辺を見てみるが、視界はぼやけてよくわからない。 眼鏡が無い、と気がついたが眼鏡を外した覚えが無い。 それどころか、記憶が曖昧で、どうして自分がベッドに入って寝ているのかさえも覚えていない。 ギルドハウスに入って、ヴァニラとユーカリと何か話していたような覚えがあるが、その後が思い出せない。 何も探してはいないが、眼鏡が無ければまともに動くことも出来ない。 体をゆっくりと起き上がらせようとするが、妙に体が重く感じる。なんだか体が熱いし、脈拍も早い。熱でもあるのだろうか。 「…起きたの?」 聞き覚えのある女性の声が聞こえたので、声のした方へ顔を向けると、ぼんやりと誰かが居るのが確認できる。 紫色の鮮やかな髪の色で誰なのかがわかる。 「アニス?」 やや掠れてはいるもののちゃんと声が出ることも確認できた。眼鏡を取ってもらい、 つけるとようやくはっきりと見えるようになったが、意識の方は覚醒しきらず、未だに彼はぼんやりしたままである。 「もう起きて大丈夫なの?」 アニスは半目のままぼんやりしているカルダモンを心配して声をかけるが、やはり返事は返ってこない。 寝かせた方がいい、と判断して起き上がろうとしていた彼を再びベッドに横にしてやり、捲れ上がっていた布団をかけ直した。 「急に倒れたって聞いたから…」 「そうですか…」 「…そうですかって、覚えてないの?」 無言のまま小さく頷いて返事をする彼の様子を見て、アニスは更に心配なる。 そんな彼女を気にも留めずに、カルダモンは再び天井に目を移す。と、先程まで魚の形だと思っていたしみは鳥の形だった。 忙しなくばたばたと羽ばたいて飛び回っている、ように見える。 「あのしみ、動いてませんか?」 彼自身も自分で何を言っているのかよくわからないが、出てきた言葉はこれだった。だが、そういう風に見える。頭でも打ったのだろうか。 アニスは普段真面目で冗談も一つも言わないような彼がそんなことを言い出すものだから、当然困惑してしまう。 「あれって、どれ?」 「あれですよ」 そう言いながら彼は片腕を布団の中から出し、天井の一部分を指で指し示す。 それでもアニスにはそのしみが見つからないので、彼と並ぶようにしてベッドの傍にしゃがんで天井を見上げる。 天井の隅から隅まで探して、ようやく鳥の形をしているように見えないこともないしみがあるのを見つけた。 「あの鳥の形のしみ?」 「それです。羽ばたいてませんか?」 「…動いてないわよ?」 私には動いているように見えます、とカルダモンははっきりとした口調で言う。 彼は未だ半目で眠たそうな顔をしている。彼の様子と言動からまだ夢の世界に片足突っ込んでいるのだろうか、とアニスは考えた。 それならば、寝させておいた方がいい。立ち上がって、ベッドの横に置いた椅子に腰を降ろした。 飽きもせずに彼はじーっと天井を見詰めている。 「眠れないの?」 「先程までずっと眠っていましたから、眠くはありません。…ベッドにはアニスが運んでくれたのですか?」 「ううん、違うわ。私はあなたが倒れたのを聞いただけよ。ヴァニラとユーカリが教えてくれたから、二人じゃないかしら?」 「そうですか…それから、ずっとここに?」 「え、ええ…」 「いつも有難うございます」 「そんな…別に礼を言われるようなことじゃないわ…」 面と向かって礼を言われるとなんだか照れてしまい、頬を赤く染めて俯いてしまう。 だがそこで、ふと気がついた。どうして彼がそれを知っているのだろうか。 毎回彼が気絶して、目が覚めたときには傍に居る。実際は倒れてからずっと傍にいるが、 最初から最後までずっと傍にいることに関しては彼には一言も言っていない。 そんな恥ずかしい事を言えるわけがない。目が覚めたときには、さっき来たばかり、としか言っていないのに。 「そのこと…誰から聞いたの?」 「ええと…誰でしたっけ?」 確かに誰かから聞いたような気はするのだが、それが誰だったかは覚えていない。それどころか、そのことを何時知ったのかも思い出せない。 老化が始まっているのだろうかと、少しばかり心配になったがあまり気にしないでおこう、と彼は思い直した。 ついさっき目を覚ましてから大して時間も経っていないが、やはり普段よりも体が熱い。 それどころか、起きたときよりも更に体温が高くなっているような気がする。 どうにかして体温を下げなければ、再び気を失ってしまう。まずは濡れタオルで額でも冷やそう。 というわけで、アニスに指示をして持ってきてもらったのだが。 「……」 タオルを濡らしたのはいいが、しっかりと絞っておらず、 水を含んでべちゃべちゃのタオルをそのままカルダモンの顔に乗せた。 せめて眼鏡は外して欲しい。そんなことはともかく、明らかにおかしいような気がする。 もしかして、彼女は今までもこのように看護していたのだろうか。 今まで全く知らなくて良かった、というよりもむしろ知りたくなかった事実である。 「あの…絞らないんですか?」 「え?…ああ、そういえばそうね」 忘れてたわ、と言いながらアニスは濡れタオルを引き剥がす。と、そのすぐ傍でタオルを絞って水を切る。 桶は無いのだろうか、とか考える以前に真横で絞られて、布団と一緒に服も濡れた。 冷たいし、寒い。このままでは本当に風邪でもひいてしまいそうだ。 彼女に任せるよりも自分でやった方がまだましだと思い、ふらふらしながらも彼は起き上がろうとした。 が、アニスに寝ていなさい、と言われて抵抗も出来ずに再び寝かされてしまった。だがしかし、彼にとっては暢気に寝ている場合ではない。 せめてこの冷たいベッドから出たい、という諭旨を告げるとようやく彼女は了承してくれた。 横のベッドに移動するだけというのに、なんと大変なことか。アニスはカルダモンの肩を担いで、 移動の手伝いをしてくれているが、慣れていないようで四苦八苦している。 起き上がらせようと肩を引っ張るが、予想以上に彼の体は重くなかなか持ち上がらなくて、 下手したら肩が抜けてしまいそうだと他人事の様に思った。 どうにかこうにか引っ張って動かしたはいいが、そのまま一緒に横のベッドに倒れ込んでしまった。 カルダモンが上に乗っているので、アニスは動きたくとも動けない。 「あんた、意外と重いわね…ねえ、ちょっと退いてよ」 「……」 「…ちょっと、起きてる?」 「…起きてますよ」 先程以上にしんどそうなカルダモンの声が後ろから聞こえる。やはりこの運び方は拙かったのだろうか。 背中にぴたりとくっついている彼がなにやらごそごそ動いているな、と思ったら抱きしめられていた。 何の真似だろうかと考え、じっとしていると体を弄られた。 きっと熱で頭がぼーっとしているから、普段しないようなこともするのだろうと思って何も言わないでいた。 何も言わないでいるが、恥ずかしいことは恥ずかしいわけで、彼に触れられる度にどきどきしてしまう。 アニスが何も言わないのをいいことに、カルダモンは好き勝手に彼女の体を弄る。それどころか、衣服を脱がそうとしている。 「ちょ、ちょっと、何してるのよ!?」 「何って…解りませんか?脱がしてるんです」 焦る彼女とは反対に、妙に落ち着いている彼は平然と言ってのける。 今更になって気がついたが、どう考えても今の彼は普段の彼ではない。 このままではいけない、とアニスは抜け出そうと懸命に暴れるが、 彼の下に居てはちっとも身動きが取れない。せいぜい手足が少し動く程度である。 「じっとして下さい」 そう言ってカルダモンはアニスの体を押さえ込むと、彼女の体を抱えたまま起き上がりベッドに腰掛ける。 彼女の体をひょいと持ち上げ、自分の方を向かして跨る様に座らせた。 先程までふらふらしていたというのに一体どういうことだ、とアニスが困惑している間に現在の体勢になっていた。 不意に抱き寄せられて、噛み付くようにキスをされる。 驚いて逃げようとするが、後頭部を手で固定されて逃げようにも逃げられない。 彼女の唇を抉じ開け、舌を口内で絡ませ、暴れさせ、強引にキスをする。 次第に苦しくなり、カルダモンの胸をどんどんと叩くとようやく解放された。 はあはあと荒い息で呼吸し、瞳に涙を溜めて、アニスはカルダモンを睨みつけるが、彼は至って平然としている。 「どうしたのですか?そんな顔をして」 「それはこっちの台詞よ!」 あんな乱暴なキスをされたのは初めてだし、普段の彼ならばあんなことは絶対しない。一体どうしたというのだ。 彼の表情は先程と全く変わっていない。目が据わっており、無表情で些か不気味だ。恐怖さえ感じる。 彼と対してこんな感情を抱いたのは初めてだ。 「一体、どうしたの…?」 おそるおそる尋ねても彼は答えを返さない。彼女の背中に腕を回して抱き寄せ、胸元に顔を埋める。 心臓の鼓動が彼に聞こえてしまいそうで、余計にどきどきする。 「動悸が激しいですね」 それはあんたがそうするからだ、と言ってやりたいが声が出てこない。ぐりぐりと胸に押し当てるように摺り寄せる。 風邪をひくと人恋しくなるというが、もしかしてそれだろうかと思ったが、ぴんぴんしている彼はどう見ても風邪ではない。 普段は恥ずかしがって手も握らないというのに、今日は一体全体どうしたというのだろうか。 子供のように擦り寄る彼を見て、アニスも優しく抱き寄せ、彼の髪を撫ぜる。 「アニス、熱を下げる方法を知っていますか?」 「へ?ええと、そうね…汗をかく」 「じゃあ、手っ取り早く汗かく為に運動でもしましょうか」 それだけ言うと彼はアニスの胸に顔を埋めているのを止めて、彼女の身につけている衣服を再び脱がしにかかった。 するすると迷いも無く脱がす彼に呆気にとられて、ただただ眺めていると、 気がついたときには上下の下着とパンストしか残っていなかった。 これ以上は脱がされまいと懸命に抵抗するが、難無くブラジャーも外されてしまい、胸が露になる。 両手で自分の体を抱く様にして隠していると「隠すほど無いじゃないですか」と言われて腹が立ったので、 平手打ちでも見舞ってやろうかと思ったが、そうすると胸が隠せなくなってしまうので睨み付けるだけにしておいた。 カルダモンはそんなことも気にせずにパンストを脱がしにかかるが、アニスが非常に抵抗するために、ちっとも脱がすことが出来ない。 脱がす脱がせないで必死の攻防が繰り広げられるが、要は引っ張る方向の違いである。 アニスは胸を隠せていないが今はそんなことを気にしていられる余裕は無い。 「…わかりました、ストッキングは脱がすものではなく破るものだということですね」 「そんなこと一度も思ったこと無いわよ」 どこかずれている彼の様子に怒鳴る気にもなれなくて冷静に返事をしても、今の彼はそんな言葉に聞く耳を持たない。 彼はパンストを手に持つと、強く引っ張り一気に引き裂いた。 きゃあ、と悲鳴を上げても聞こえているのかいないのか顔色一つ変えずに、最後の一枚の紐を解いて剥がすとぽいと投げ捨てた。 「なななな、何でこんなことするのよ!?」 「服を着たままではやりにくいと思ったので、脱がしたんです。…ああ、私も脱ぐので少し待っていて下さい」 何をだ、とは聞かなくとも大体想像は出来る。これからの展開を想像すると、 どうしてもそわそわして落ち着かないアニスとは反対に、妙に上機嫌なカルダモンは鼻歌交じりに服を脱いでいる。 やっぱり不気味だ。 先日彼と初めて繋がったのはヴァニラの策略の所為ではあったものの、決して嫌なわけではなかった。 だが、それからというものの彼と顔を合わせる度にギクシャクしてしまい、まともに会話も出来ない。 それだというのに、毎日毎日ヴァニラには「今日はどこまで行ったのだ?」とか「ちゅーくらいしたのだ?」とか聞かれるのだから堪ったものではない。 「何もしていない」と正直に言うと「そんなんじゃだめなのだ!がばーっとやっちまえばいいのだ!」 とか何とか長々と説教し始めるのだからうんざりしてしまう。 じれったいと思うのはアニスだって同じである。 「ほら、アニスぼーっとしてないで下さい」 「きゃっ」 服を脱ぎ終わったカルダモンはアニスを抱きしめると、ごろんと転がってそのままベッドに横たわった。 彼女を更に抱き寄せて素肌に直に体温を感じると共に、彼女の香りや柔らかさも堪能する。 抱きしめるだけではつまらないので、彼女の腰からお尻を撫でてあげたら、彼女にぎゅうっと手を摘まれたが、 それでも撫で続けて秘部にまで手を伸ばしたら少し大人しくなった。 調子に乗って秘裂に指を入れて弄ってあげると我慢しているのか顔を真っ赤にしてぷるぷる震えているが、時折声を漏らしているので悪くはないようだ。 空いている方の手で乳房を揉み、すっかり硬くなった乳頭を指でこりこりと擦ったり、 引っ張ったりして弄くると耐え切れずに彼女は甘い声を上げる。 「ふぁ…うぅん、あっ、そこぉ、だめぇっ…」 「だめなんですか?」 「んんっ…だめ、なのぉっ」 「そうですか…嫌がるようなら、止めますね」 カルダモンはそう言うと乳房への愛撫を止め、その手をそのまま秘部へと下ろした。 突然中途半端なままに放り出されたアニスは堪ったものではない。 先程まで触れられていた乳房が熱い。確かにだめとは言ったが、別に愛撫を止めて欲しいからそう言ったのではない。 そんなことくらい彼も当然理解しているだろう。 愛撫する手が二本に増えて、片方の手で秘裂へ指を挿入し、もう片方の手で陰核を摘み上げて刺激して快感を与える。 秘部からは絶えず愛液が垂れ、薄い茂みは濡れそぼっている。 勿論、それだけでも十分気持ちいいが、やはり乳房が気になる。だというのに、何時まで経っても彼は胸には手を触れない。 とうとう我慢出来なくなり、自ら乳房に触れ乳頭を扱こうとしたのだが、寸の所で彼の手に止められてしまう。 「アニス、嫌なのではなかったのですか?」 「うぅぅ…」 「…ちゃんと言って下さらないと解りません。アニス、どうして欲しいのですか?」 「む、胸…さわって…」 恥ずかしそうに小さな声でそう言うと、カルダモンはぺたりと汗ばむ彼女の乳房に触れる。触れるだけ。 「ちょっと…」 「触りましたよ」 「そうだけどっ、違うのぉ…」 切なげな声で訴えても、彼は触れた手で何もしてこない。 焦らして、焦らして彼女の口からどうして欲しいのかを逐一言わせるつもりなのだろう。 くつくつと耳元で笑う彼の声が腹立たしいのに、逆らえない。 「貴女の言葉通りにしますから、どうして欲しいのか言って下さい」 そんな事を言われても、答えられず黙りこくっていると耳たぶを甘噛みされて、気の抜けた声が出た。 彼女が全く抵抗出来ないでいるのをいいことに好き勝手に悪戯をし続ける。 首筋に噛み付き、吸い付き、赤い痕を残す。首筋、肩、腕、と痕を幾つもつける。 「んんっ…胸、揉んでっ…」 「それから?」 「…乳首…擦って…さ、さっきみたいにしてぇ!」 口の端を少しばかり吊り上げて笑うと、彼は優しい手つきで彼女の両方の柔らかい乳房を揉みしだく。 そして言われた通りに乳頭を指で扱き、引っ張り、潰すように強く摘む。 弱いところを執拗に責められてアニスは嬌声を上げて、 恥ずかしいのか興奮しているのか顔は赤いが、これは彼女自身が望んだことである。 口の端から涎を垂らし、瞳はとろんとして恍惚の表情を浮かべている。 「気持ちいい?」 猫が甘えるように彼の体に擦りつき、こくこくと頷いて返事をする。 カルダモンはアニスの体を持ち上げ、自分の上に跨がらせる。 興奮して硬く、熱くなっている男性器がすっかり濡れそぼっている秘部に密着し、 それが脈打つ度にぞくぞくする。これだけで達してしまいそうだ。 「いれるの…?」 「いえ、そうですね…ではまず、口でして下さい」 そう言う彼の言葉は頼む口調ではあるものの異論を許さない命令である。 ゆるゆると腰を持ち上げて、仰向けに寝転んでいる彼の足元にちょこんと座る。 早く、と促されて彼の股間に顔を近付け、恐る恐る男根に触れる。熱い。 舌でちろちろと舐め、ちうちうと吸い付く。鈴口を舌先で刺激すると、彼の口からほんの少し声が漏れた。 「お上手ですよ、アニス」 手で彼女の頭を撫で、さらさらした髪を弄って遊ぶ。鮮やかな紫色の綺麗な髪。 奉仕する彼女を穢して自分のものにしたくなる。 口に咥えて吸い付き、皮の中にまで舌を滑り込ませ、舐め上げて更なる快感を与える。 口内に溜まった唾液が口の端から零れ落ちる。 根元まで咥え込んで上下運動すると、喉の奥にこつこつと当たり苦しいが、彼も感じているようで段々と息が荒くなる。 「…っ、それくらいでいいですよ」 十分に硬くなった男根を口からゆっくり引き抜いた。涎まみれになっている彼女の口元をシーツで拭う。 はあはあと荒い息で呼吸するアニスをゆっくりと寝かせ、その上に覆いかぶさる。 優しく口付けを落とすその一方で秘部に手を延ばし、秘裂に指を挿し入れると、小さく彼女の体が震えた。 「ちょうだい…?」 切なそうな声で誘うが、なかなかカルダモンは応じず指で愛撫を続けるばかり。 秘裂に指を抜き差しして、わざとぐちゅぐちゅと卑猥な音を立ててアニスの羞恥心を煽る。 挿入した指で膣内を引っ掻き回すと、絶えることなく溢れ出てくる愛液が指に絡み付き、抜くとつーっと銀色の糸を引く。 更に挿入する指の本数を増やし、膣内を好き勝手に暴れる。 膣壁を爪で引っ掻いてやると、彼女は一際高い声を上げ、膣をきゅうっと締め付けた。 「イキました?」 赤い顔を更に赤くし、それを見られたくないと両の手で顔を隠し、こくこくと何度も頷く。 そんな彼女が愛おしくて、手を退けてぎゅっと閉じた瞼に口付ける。おずおずと目を開け、見詰め合う。 「ほしいの…い、言わないと…だめ?」 「はい」 さも当然、と言わんばかりに微笑む彼を引っ叩いてやりたいが、それでも彼が愛おしい。 「ぅ、お…おちんちん…ちょう、だい」 泣きそうな顔になりながらも懇願する彼女の姿を見て、えも言われぬ興奮を覚える。 彼女の脚を掴んで股を開き、男根を秘裂に擦り付けて焦らす。 待ち侘びる彼女の視線に気付いて、ふう、と息を吐いた。 「いれますよ」 十分に濡れて受け入れる準備が整っている膣は難無く男根を根元まで咥え込んだ。 抜けるぎりぎりまで引き抜き、勢いよく打ち付けると、堪らず嬌声を上げる。 抜き差しを繰り返しながら、充血した陰核を摘むとびくんと体が大きく震えた。 「っふ、あっあっ、あ、あ」 互いの接合部を押し当て、膣内で性器をぐりぐり動かすと更に蜜が零れ出し、シーツに染みを作る。 狭い膣内を男根がごりごりと押し広げながら行ったり来たりする度にアニスの口からは甘い声が漏れる。 彼女の弱いところを突くとびくびくと体を震わせ、身をよじるが、秘裂は男根を離したくないとしっかりくわえ込んでいる。 何度も何度も打ち付けていると彼女の声は切れ切れになり、限界が近いことを伝える。 「ふぅっ、んぁっ…ひ、あぁん、あ、あ、あ、あああっ」 大きく高い声を上げる彼女は瞼を固く閉じ、狭い膣内を締め付け更に狭くする。 それに堪らず達しそうになるのを我慢するように、脚を掴んでいる手に力を込めた。 「っく…はあっ」 達する直前に秘裂から男根を引き抜き、彼女の腹部辺りに精液を撒き散らした。 上気してほんのりと赤く染まった彼女の綺麗な肌を白濁色の粘液が汚している。 何か拭う物を、と思って周りを探したが無かったのでシーツで拭いた。 はあはあと荒い息で呼吸するアニスの髪を撫ぜる。汗をかいて前髪が額にぺたりと張り付いている。 「綺麗にしてもらってもいいですか?」 最初、彼女は何のことか解らず首を傾げたが、指で指し示すと恥ずかしそうにしながらも無言で頷いて了承した。 射精したばかりだというのにまだ硬い性器に優しく手を添えて、愛液と精液で汚れた男根を舌で舐めて綺麗にする。 鈴口をちろちろと舌先で舐め、更に口にくわえて舐め回す。 尿道に残っている精液を吸い出そうとして強く吸い上げる。そのように刺激していると男根は更に硬くなってきた。 もう十分だろうと判断したのか、奉仕を止めて荒い呼吸を整えている。 「…さてと」 一息ついたカルダモンはアニスの体をひょいと持ち上げて、うつぶせにした。 そして腰を持ち上げて尻を突き出した体勢にさせた。 「ふぇ…ま、まだするの?」 「ええ、そのつもりですけど?まだまだやってない体位が幾つもありますから」 「まだまだって…どれくらいする気よ?」 「満足するまでです」 きっぱりと言い放つ彼の言葉はあまりにも非情過ぎる。あれと、これと、と指を折って数えながら最低何回かを数える様子を見て、 アニスは自分の背中に冷や汗が流れるのを感じた。 「今までの分もありますし…」 何回するつもりか問いただしたいが恐ろしくて聞くことが出来ない。 「では、いただきます」 ぺしっと柔らかいもので叩かれた。というよりも、鋭い爪で引っ掻かれた。ふわふわもこもこ猫パンチ。 これが案外痛かったりする。 「…タマ?」 自分に寄ってくる猫は一匹しかいない。ミロスにいた闇の商人から譲り受けた猫だ。 タマは昼間は家の外で遊んでおり、御飯の時間になると帰ってくる。 枕の横に置いてあった眼鏡をかけ、窓の外を見てみると既に日は沈んでいた。 何時まで経っても飯を寄越さないので、どうやらタマは飯の催促をしに来たらしい。 「っくしゅん」 肌寒くてくしゃみが出た。見てみると裸で眠っていたことに気がついた。下着の一枚も穿いていない。 普段はちゃんと服を着て眠るのに、どうして今日は一枚も着ていないのだろうと考えても答えは見つからない。 「ん…」 自分以外の声が聞こえたので見てみると女性が一人眠っていた。勿論、裸で。 当然、彼は現在の状況が全く理解出来ない。だというのに、頭の片隅には彼女を抱いた記憶がある。何度も、執拗に。 「ん…ふぁ…おはよう…」 目を覚ました彼女は寝ぼけ眼でカルダモンを見て、暢気そうな声でそう言う。彼女の体には所々赤い痕がついている。 素っ裸でいるというのに彼女は身を隠そうともしない。寝ぼけているからそこまで頭が回らないのだろうか。 「おはようございます…夜ですけど。あの、アニス…」 「…なに?」 「その、何回しました?」 「…自分でしたことくらい、覚えていなさいよ。あ、あと…」 未だに目はとろんとして眠そうな顔の彼女は少し頬を赤くした。 「一度に何回もするのは…その、やっぱりしんどいから…ええと、言ってくれれば…いいのよ?」 「へ?何がですか?」 「だから!…その、え、えっち…し、したかったら…」 そう言ってから彼女は赤い顔を更に赤くして、何言わせんのよバカー!とか言いながらぽかぽかと彼の胸板を叩く。 ずれた眼鏡を元の位置に戻して、顔が赤いのを見られないように彼女を腕の中に閉じ込め、耳元で小さな声でありがとう、とだけ言った。 触れるだけのキスをして、お互いに照れくさそうに頬を赤く染めながら見詰め合う。 「じゃあ、アニス…その」 「却下」 「な!?まだ何も言ってないじゃないですか!」 「あんたどれだけすれば気が済むのよ!?もうこっちは足腰立たないのよ!もう無理、絶対無理!」 アニスはそう言うとぷいとそっぽを向いてベッドに寝転んだ。 カルダモンはアニスの体を抱いて何やら頼み込んでいるが、アニスは全く聞く耳を持とうともしない。 そんな二人の様子を眺めながらタマはにゃあ、と鳴いた。 △月◎日 今日はユーカリちゃんと一緒に媚薬を造ったのだ。 多少のアクシデントはあったけど、終わり良ければ全て良し、なのだ。 薬の効力の程は結局よく解らなかったけど、アニスちゃんとカルダモンちゃんの仲が進展したから気にしないのだ。 ユーカリちゃんがヤケ酒を飲んでいたのに少しだけ付き合って、潰してやったのだ。 ~ヴァニラの日記より おしまい
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/90.html
以下読んでおくと分かりやすいキャラ設定 『あたし』:駆け出しローグ。本名はカエラ。 姉御:女サムライ。本名はサクハ。 『彼』:ヒーラー。本名はアルフレッド。 副長:ナイト。リーダーに恋する乙女。 ギルマス:メイジ。リーダー:ファイター。姫ちゃん:プリンセス。 ネタバレ:帝竜、ネバンプレス南部担当。 「さあついに来たぞ!帝竜狩りだ!!」 ギルマスのよく通る声が響く。 「てっ帝竜!?」 「マジか!?」 それに応えて副長とリーダーの素っ頓狂な声が飛んだ。 当たり前だ。 あたしもつい最近知ったことだけど、帝竜といえば現在エデンの人類を脅かしているドラゴンを統率する 大陸規模の親玉、その力は時に戦略兵器にも匹敵する圧倒的な脅威なのだ。 「帝竜ってやっぱりあの帝竜ですよね、本気ですかギルマス」 「むしろ正気か?」 「そもそもどこにいるか分かってるんですか?」 「本気も本気、その上正気さ」 次々と上がる疑問の声にギルマスが落ち着き払って答えた。 人間、余りにもさらりと答えられてしまえば二の句が告げないって本当だったんだね。 そうか、と椅子に座りなおすリーダーの呆けた顔が、次第に戦士のものへと変わってくる。 「そうか……本気なんだな」 姉御はといえば、目を向けるとすでに出発の準備を始めていた。流石。 大して多くも無い荷物を手早くまとめながら姉御がギルマスといくつか質問をやり取りする。 「で、勝機はあるんだろうな?」 「もちろんさ」 「誰が行くんだ?編成は?」 「全員出撃、2チームに分かれる。詳しくは後で」 「どういうことだ?まあいい、スケジュールは」 「二時間後に定期船で西大陸の玄関口、港町ゼザに出発。到着後、遠距離移動の準備をして待機。 先方の都合にもよるが明日か明後日にはゼザを出発……」 「先方とは?」 「ああそうそう、これを言ってなかったね。今回は他チームとの合同作戦だ。 ついでにいうと向こうがメインでこちらはサポート的な役割になる」 「ふむ」 「それを先に言ってくださいよ……」 まったく、肝心なことを後回しにする人だ。 メインで帝竜と戦うなんてことになったら、大体のハントマンは遺書を書くってば。 「で、その先方さんってのはどんな人達なんですか?やっぱり強い?」 「聞きたいかい?そうさ、強いも強い、今現在帝竜を倒した唯一の存在、 政府直属の竜殲滅最新鋭にして全世界の希望、新たなる英雄だっ!」 「えっええーーー!?」 「凄い有名人じゃないですか!」 「驚いたな……」 新人ギルドでありながら最初にエデンにやってきた竜を即撃退、三年眠り続けて目覚めるなり 帝竜を倒してカザンを奪還するなど伝説には事欠かない超有名ギルド(といっても他国の民間人にはあんまり 知られてないけど)の名前が出てきたことに全員が多少なりと色めき立つ。 「よくコンタクトできましたね……」 「ってかどうやって話をつけたの?政府から指令をもらってくるような時間は無かったよね」 「なに、皆が頑張ってくれたおかげさ」 「というと?」 「鳥の羽八十枚譲るから少し協力してくれと言われれば、喜んで協力してくれる人もいるってことさ」 あ、鳥の羽、役に立ったんだ。 ふうん。 ………… あたしは冷静に考えて、言った。 「……いや、いないと思いますけど」 「いるんだよ」 ―――――――――――――――――――― (引き続きカエラの日記) 以上、昨日の出来事。 現在あたし達はこの港町ゼザで出発の準備を整えている。 とはいっても本当は今日出発するはずだったんだし、準備なんてとっくに終わってるんだけどね。 それにしても港町っていいな。 暖かい日差し、潮騒の音、おいしい魚。遠くにフロワロが見えなかったら完璧だ。 「皆集まって。明日のスケジュールを確認するよ」 っと、ギルマスが呼んでる。いかなくちゃ。 「明日は日が昇ると共に出発、北上してヨーバー大滑砂を強行突破。更に北上して 帝国領バ=ホにて小休止、先方と合流して今度は南下。目的地に到達後帝竜ジ・アースと決戦となる。 注意して欲しいのはバ=ホは現在竜の領域になっていて、店も宿屋も無いってことだ。 かなりの長丁場になるし、現地のネバン軍も余裕は無いだろうから本当に準備だけはしっかりね」 いくつかの質問をした後は自由行動になる。 その場を離れようとして、ふと姉御と目が合った。 頑張ろうね。 ―――――――――――――――――――― (サクハの日記) サクハって誰?と聞かれれば、私のことだというよりかは無い。 とあるギルドに所属しているハントマン、サムライの高みを目指す未熟の一人だ。 私達は久しぶりの大戦を前に遠出の準備を整えていた。 「……現地のネバン軍も余裕は無いだろうから本当に準備だけはしっかりね」 メイジが色々と注意を出しているが、まあ特に聞き漏らしも無いようだ。 準備も終わったし後はサムライらしく瞑想でも…… そのとき、ふとその場を離れようとしていた妹分と目が合った。 その妹分であるところのカエラから、愛嬌豊かな表情と共にウインクが飛んでくる。 …………ばーすと。 忘れようとしていた記憶が脳裏で爆ぜ、気付いたときには私は全力で逃走していた。 元はといえば、全ての原因はこの手紙だった。 プレロマに立ち寄った際、宿屋の受付を通してカエラから受け取った手紙だ。 わざわざ手紙で何の用だと思い、開封してみて仰天した。 それはその、いわゆる恋文、巷ではラブレターと呼ばれる代物だったのだ。 なんということだろう。 私にはそっちの趣味は無いぞ!? これは一体どういうことだ。 この半年ほどカエラとは共に過ごして、あいつにそのケがあると疑ったことは一度も無かったのに。 私に取れる道は二つ。 A、カエラの未来のためカエラを諭し、諦めさせる。 B、カエラの想いを受け入れ、二人でめくるめく百合の園へ…… ……いやいやちょっと待て落ち着け私!! いくらなんでも話が飛躍しすぎだ。エデンの外まで飛んでいくつもりか? ここは落ち着いて、いくつかの可能性を探りながら今回の事を整理してみよう。 ―――――――――――――――――――― (カエラの日記) 「「あの」」 …… 「あ、先にどうぞ」 「どうも。で、副長」 「はい」 「あれ、役に立った?」 「……すいません、あれって何でしたっけ」 「ああもう、副長に頼まれたラブレターのお手本だってば。受け取ったんでしょ?」 「……あのですね、今私もそのことをお伺いしようと思っていたんですが…… まだ書いてはいただけないのかと」 「へ?」 ……簡単に説明しよう。 恋する乙女であるところの副長は、その生来からの気質だかなんだか知らない煮え切らなさで その憧れの相手であるリーダーとの仲を進展させられずにいた。 それを見かねたあたしとギルマスは副長にラブレター作戦を持ちかけ、ついでにあたしは 何をどう書いたらいいか分からない副長のために入魂のお手本を書きました、まる。 「……それが副長の手に渡ってない?そんなはず無いよ、出発際受付の人は確かに渡したって……」 「そう言われても、現に……どうしちゃったんでしょうか?」 「副長によく似た人がいて渡しちゃったのかなぁ……」 「確かめようにもプレロマは海の向こうですし」 「しょーがないなあ。あたしが見てるから今書いてみる?」 「あ、お願いします」 ……それにしても、ほんとどこ行っちゃったんだろう? あれを受け取った人は今頃どんな顔をしてるのかな。 ―――――――――――――――――――― (サクハの日記) 鬼の形相をしようとしたら目の前に純粋な目で見上げるマスクナッツの仔がいたような顔。 わたしはきっとそんな顔をしているだろうか。 とりあえず現実的な可能性を考えてみよう。 その一、これはカエラからの悪戯である。 一見これはとてもありえることのように思える。しかし考えてみると、カエラはこれまで散々 軽口憎まれ口を叩いてきたものの一度たりとて嘘をついたことは無かった。 それはあいつがギルドに加入して間もない頃つまみ食いしたエビフライのことを正直に言ったときから変わらない。 もちろんそれだけで判断するのはなんだが、とりあえずこの場合は保留とすることにする。 その二、これはカエラからではない。間違えて赤の他人の手紙を持ってきた。 そうだ、そもそも私はこれをカエラから受け取ったわけではないではないか。 とはいえ本人に確かめるのも……おお、筆跡を見ればいい。 ええと、前に書かせたメモと比べて…… 結論。これはカエラが書いたものに間違いなさそうだ。 その三、これは私宛ではない。 なんだかダメ押しの感が強くなってきたがきっと気のせいだろう。 この手紙は一度他人の手を経由している。間違えて私に渡したということもあるだろう、きっとそうだ。 私は手紙を読み返す…… 『貴方は目的もなく、無為に日々を過ごしていた私に新しい……』 『貴方は以前、私の憧れでした。そして今、隣に立ちたいと思う人です……』 『これは貴方のプライドを傷つけるかもしれませんが、それでも言わせてください……』 『私は貴方の盾となり、その傷を半分分けて欲しい……』 『貴方の背中を守れる存在に、私はなりたい』 …… どう見ても私宛て……ですね。 いやいやいや本当に待て! どうしてことごとく私の願うのとは逆方向に話が進むのだ!? いや、 だって、 ありえないだろう!? そりゃ現実としてありえない訳ではなくあって欲しくないだけじゃないかと言われれば否定は出来ない。 だけど、そんな、どうしてそんなことが考えられる!? いや別に考えたくないほど嫌って訳じゃないぞ、そんな訳じゃない。 うん、まあ……カエラならいいかなと思えなくも…… ……何 を 考 え て い る 私 は !! いやほんと冷静になれ自分。 …… そうだ、カエラにはアルフレッドというれっきとした男の恋人がいる! それこそカエラが普通の趣味だという証明ではないか。 ……ああ、自分は何を馬鹿なことできりきり舞いしていたのだろうか。 状況証拠はそうは言っていないがやはりこれは何かの間違いだ、きっと何か見落としていることがあるのだろう。 そうと分かればすっと肩の荷が下りた。悩んでいたのが馬鹿みたいだ。 カエラにこれを見せに行こう、そして二人で笑おう。 うん、それがいい。 それがいい。 「……正直嫉妬しないでもないけど……でも、サクハさんならいいかな」 それが…… ……へ? (カエラの日記) 「でね、とりあえずマンツーマンで完成させることは出来たんだけど」 「気になるのはどっかいっちゃったほうだよね。受け取った人は目を白黒させてるんじゃないかな」 「ほんとにね。今更どうしようもないってのがまた歯がゆくてさ」 「そうだね」 夕暮れの港町を二人で歩くってのはいいもんだよね。 そうでなくたって夕焼けは、心の中のいろいろなものを溶かし出してくれる力がある。 隠し立ての無い心からの語り合いをするならこれ以上のシチュエーションはないと、あたしは思う。 「って、どうしようもないと分かってるんだから考えてちゃ駄目だよね!さ、これから何しよっか!」 「うーん……カエラが行きたい場所が無いなら、芸が無いけど散歩にしようか。 ここは港町だし、いろいろ面白いものがあるよ。うん、案内してあげる!」 「うん……あ、ちょっと待って!」 「?」 「姉御も連れて来ていいかな。最近一緒に遊んだりしてないし、たまには誘おうかなって……」 「あ、うん……いいけど」 「やたっ!」 「……でも」 「うん?」 それまで一緒に笑いあっていた彼の表情が、すっと、真面目なものになった。 「サクハさん、なんだね」 「……え」 「………」 まっすぐにあたしの目を見てくる彼は、一言だけ言ってそのまま口を閉ざし、次の言葉を探している。 「ねえ、もし僕からの誘いと、サクハさんからの誘いと、両方があったら、カエラはどっちを選ぶ? ……ごめん。いまのは卑怯だった。答えなくていいよ」 「……アルフレッド」 「ちょっとね。考えちゃったんだ、僕は君にとって一番になれないのかなって」 「そんなこと」 「分かってる、ちょっと嫉妬しちゃっただけだってば。 これでも男だからさ、やきもち焼いちゃうこともあるんだよ」 うーん。何も言わないでいてくれたから今まで気にしなかったけれど……これは考えなきゃ駄目かな。 よくよく考えてみれば彼には甘えたいときだけ寄っていってそれ以外は見向きもしない わがままな猫のような接し方をしているような気がする。 こんなんじゃ一人前の人間としては……駄目だよね。 「……ふぅ」 日ごろの行いを振り返って深く反省するあたしをよそに彼はひとつ息をついて、言った。 「嫉妬か、そう……正直嫉妬しないでもないけど……でも、サクハさんならいいかな」 「え?」 「あの人は信用できるし……やっぱり君とあの人には特別なつながりがあるもんね。 僕とは別の意味で特別な、逆に言えば僕も違う意味で特別な……そう思えば、 少し悔しいけど……でも、あの人ならいいかなって思えるよ」 「アルフレッ……」 「ふふっ」 そういって彼は笑う。 感激だ。こんなよくわかってくれる人に見入られて、あたしはなんて幸せ者だろう。 「ごめんね。本当にごめん。 分かってくれてるけどそれでも言わせて……どっちも選べないの。 ふたりとも……本当に大切だから」 「うん」 「姉御は世渡りがヘタだから、あたしが守ってあげないと」 「うん、分かってる」 「……ありがと。アルフレッドのことも大好きだからね……」 そしてあたし達は見つめあう。 少しはにかみ、そして自然とふたりの顔が近付いていき…… カランカラン…… ……そしてすっごくいいところで邪魔された。 (サクハの日記) カランカラン…… 落っことした刀の音で、ようやく私は我に返った。 「あ、姉御!?」 と同時にそれは向こうにも気付かれているということだ! 「あ、わ、た、た、た!?」 「カ、カエラ!?今日の夕ご飯に食べたいものあるかなあ!?」 「え!?ああそうだね、なんでもいいかなあ!」 「わ分かった!おいしいもの準備するから楽しみにしててね!」 私も慌てたが先生はもっと慌てたらしく、早口で口実を作るなり真っ赤になって逃げ出してしまった。 「あ……あーあ。もう、こんなタイミングで……姉御?」 後に残された私も混乱に苛まれ、まともな思考が出来ない。 出来れば今すぐ逃げ出してしまいたかったが、私には確かめておかなければならないことがあった。 「あ、あ、あ……」 「姉御?おーい?」 「カ、カカカカエラ!?」 「はい?」 「お前……………二 刀 流 だ っ た の か !?!?」 「……は?えーと……」 (右腰にダガー) (左腰にもダガー) 「え、見て分かりません?」 ―――――――――何たることだ!! ※二刀流(にとうりゅう) ①両手に長短の刀を持って戦う剣術の流儀。 ②甘いものも辛いもの(多くは酒の事を指す)も楽しむ人。 ③男でも女でもイケる人。 「あ……な……」 「?」 「わ、分かった……だからもう少し答えは待ってくれ……」 「え?あの?おーい、姉御ー?」 私は逃げるようにその場を立ち去った。 しかし、なんということだろう。 出口が見えたと思った瞬間にこれだ。 ……そうか……先生も了承済みか…… って、待てよ? 選べないから両方? 私はこれまで、あの手紙が本物ならその言わんとすることは『お姉さまと呼ばせてください』的なことだと思っていた。 しかし、今見聞きしたことを加味してよく考えるとその前提はにわかに崩れる…… 先生が好きで、私も好き。 だから両方。 私を守るとか言ってた。 そういえば恋文を出した後にもかかわらずあの余裕な態度。 二刀流かと聞かれてもなお堂々としていた。 ……これらを踏まえて導き出される結論は。 ワタシノコネコチャンニオナリナサイ? ―――な ん た る こ と だ !!!! (カエラの日記) ネバンプレス帝国南部の山脈。 その岳のひとつであるジョマロン山岳が今、あたしの目の前にある。 これこそが今からあたしが登る山、そして、倒すべき敵だ。 帝竜ジ・アース。 この巨大な山岳に擬態し、ネバンプレス南部をフロワロの海に沈めた元凶である。 「では、ご武運を」 「そっちこそ人数少ないんだから気をつけてね!」 リーダー、副長、姫ちゃんは一足先に山岳の東端、『尻尾』に向けて出発した。 こっちもネバンの偉い人と話していたギルマスを加え、『前足』に向かう。 あたし達はこれから、件の英雄がジ・アースに止めを差すまでの間全力でそれらの動きを食い止めなければならない。 「重要視されているパーツは八つ。その内左後ろ足はネバン軍が止め、右前足と後ろ足は 隣の山岳に埋まっていて参戦不可能。残りのうち危険度の高い2パーツを僕たちが止める」 「ふう……それにしてもさ、今更だけど本当に勝てるのかな? 実際ひとつパーツを止めたんだから倒せるんだろうけどそれだって分からないよ。 この大きさなら普通に暴れるだけでひとつの国を潰せそうなのに、どうしてこんなとこにいるんだろう」 「この大きさだからこそ、さ」 「え?」 疑問を発したあたしに答えてくれたのはギルマスだった。 「物体の質量は一辺の三乗に、断面積は二乗に比例する。 簡単に説明すると、動物が二倍に大きくなるとするとその重さは 幅が二倍、厚さが二倍、長さが二倍で八倍になる。それに比べて筋肉の強さは 幅が二倍、厚さが二倍までは一緒だけど長さが二倍になっても筋肉の強さには関係ないから 四倍になる。つまり動物が大きくなるとその重さほど筋力は増えない、逆に言うと 大きい動物は重さに比べて筋力が無いからそれほど力が出せないということさ。 だから大きい動物が小さい動物と同じように動くためには身体に比べて手足を太くしなければいけないのに、 むしろジ・アースは身体に比べて手足が小さい」 「あ、じゃあ」 「そう。少なくとも生物学上は、帝竜ジ・アースは満足に身動きすら取れない。 人が歩くより早く移動できるかすら怪しいといえる」 「はーー。なるほど。けど……それにしても………」 「歌とネタだけの適当人間かと思ってたら意外と頭がよかったって?」 ……心を読まれた!? あたしの目の前にあった絶壁そのものが宙に浮き、そして落ちてくる。 ジ・アースの前足だ。 それが地面に落下すると同時に、凄まじい衝撃波と岩石の破片が十五メートル離れたここまで飛んできた。 「っくううぅ!!」 この圧倒的な質量にあたし達は苦戦を強いられていた。 前足の動きそのものは遅い。遅すぎるほど遅い。 だけどこれだけ衝撃波を撒き散らされれば、攻撃を避けるとかそんな問題じゃないじゃない! それでもまともに当たったら物理的に即死するほか無い攻撃を避けるため、 あたし達は必死に走り回ってはヒット&アウェイで攻撃し続ける。 「火力が足りない!何とかならない!?」 絶対に直撃を受けない後方で遠距離攻撃を続けるギルマスから声が飛んでくる。 「やってみる!仕込みは終わったから、注意してて!」 姉御にも聞こえるように声を投げ返し、あたしは強襲に向かった。 短剣のスキル、マスクドペイン。 感覚を破壊して苦痛が送られるのを遮断するそれは、そこから更に派生するスキルによって 莫大なダメージを生み出す。 前足の太い神経を狙って突き立てられた三本の剣。あたしのマスクドペインはそこから 脳に送られる感覚だけを遮断しているはずだ。 岩山のような前足を一気に駆け上る。……ここだ! エンドルフィンの分泌を抑え脳のリミッターを働かせなくする神経毒が塗られた剣を抜き放ち、あたしはそこに襲い掛かる。 喰らえ!『トリプルキス』!! ……。 オ オ オ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ !!!!!!!! それ事態が地を揺らすような絶叫が『頭』の方から轟く。 無理も無い。苦痛を与えることに特化したこの技は、 手首から先がすりおろされてからすりおろされたことに気付いたような激痛を与えているだろうから。 当然この前足も凄まじい勢いで振り上げられるのに合わせ、あたしは来た道を飛び降りるように下っていった。 そして着地すると同時に離脱する…… !? 足が窪みにはまった!? しまった!この巨体という言葉ですら表せない体が渾身の力で暴れているんだ、 瞬間的に地割れくらい出来ても不思議じゃない!着地寸前に地面にひびが入ったんだ! そして振り返るあたしの目に、 落下してくる巨大な隕石のような前足が見えた。 やばい、このままじゃ死ぬ!! 「させるかああぁぁっ!!」 あたしの横を疾風のように走りぬけ、それに向かって姉御が跳ぶ。 空中でゆっくりと構えを取り、右手を前に……まさか!? 「……壊撃雲身」 その右手がとん、と前足に触れた。 「せやああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」 裂帛の気合と共に、その巨大な前足が何かの冗談のように内側に向けて滑った。 見当違いの方向に落下する前足。 それを見ながら姉御が宙でくるりと回転した。 そしてそのまま、流れるように、目の前を流れる前足の側面に向けて、引き絞り、 「破ッ!!」 一閃。 冗談のオンパレードだ。その前足に、破城槌で打ち抜いたような巨大な亀裂が入った。 「詠唱省略!往け、略奪の魔弾!」 「てやあああっ!」 さらにギルマスが魔法の弾丸で追い討ちし、彼が足の挟まった岩を下から打ち砕いてくれた。 「まったく、あんまり無属性魔法を使わせないでくれよ!」 「カエラ、大丈夫!?」 「大丈夫、ごめんなさい」 向こうから姉御が走ってくる。 「肝心なところでミスるとは、寿命が縮んだぞ!」 「ごめんね、これじゃ姉御を守る日も遠いね」 「う……」 いや、なんでそこで頬を染めて目を逸らすの? よくわからない反応をする姉御を観察するまもなく、ギルマスが指示を飛ばす。 「さあ、ここが勝負どころだ!!今のはピンチも作ったがチャンスも作ってくれた! ジ・アースは今動きが鈍っている、二十五秒時間を作ってくれ! そしたら後は僕が蹴りをつける!!」 「了解!名誉挽回といくよ!」 「ちょ、無理するんじゃないぞ!」 「分かってる!」 「秒単位でもいい、傷を負ったらすぐにこっちに来て!最後までもたせて見せるから!」 あたし達は一気に追撃を開始した。 「熱よ、光よ、わが言の葉に宿れ……」 今度は絶対巻き込まれないように地上で連撃を繰り広げる。 姉御と肩を並べ、もはや近くにあるものを叩き潰すのが精一杯な前足を容赦なく追撃した。 「……我は赤き言葉で詩を編み、詩を紡いで核熱の世界を創らん……」 遠くからギルマスの詠唱の断片が聞こえてくる。 と、前足が最後の力を振り絞って最後の大暴れを開始しようとする。 なめるな! あたしは迎え撃つように特攻した。神経を狙い、動きばなに剣を投げつける! 「おまっ……!」 大暴れに移行しようとした瞬間に感覚を失った前足はその動きを大幅に緩め、 あたし達はその全ての衝撃を潜り抜けた。 「灼け付く空、燃え盛る海!……顕現せよ、地獄の業火!!」 「……たく!今だ!逃げるぞ!」 「合点!」 「わが声に応えて、出でよ!煉獄の創造!!」 一目散に逃走するあたしの背後で、本能的な恐怖を呼び覚ます何かが膨れ上がる。 詠唱を終えたギルマスが手を振りかざした。 「どーん!!」 ――後ろから、恐ろしい音がした。 ギルマスの盾になるように止まる筈だったあたしは、予定より五メートルほど先へ滑り込んで後ろを振り向く。 それは炎が燃えてるなんてもんじゃない、空間全体が一つの巨大な炎で埋め尽くされていた。 吹き荒れる炎の暴風の中心、垂直に噴き出す赤い光の中で(このときのあたしには、スケールがでかすぎて それが突風のように吹き上げる巨大な火柱だということに気付かなかった)ジ・アースの左前足が 見る見るうちに焼け朽ちていっった。 「はあっ……はあっ……お前な、無理するなと」 「ギルマス……どーんはないんじゃ……」「無視か」 「なに、大魔法なんてのは三割のセンスと六割の厨二病と一割のお茶目さで作るもんだよ」 「はあ……しかし、さすが煉獄の創造というべきか、凄まじい威力ですね」 「……ほんとはまだ煉獄の創造とって無いんだけど……」 「へ?」 「え、あ、ああ。……『今のは煉獄の想像ではない、EXヴォルケイノだ』」 「なんですかそれ」 「一度言ってみたかったセリフその二」 「さいですか」 「あーもう、お前って奴は」 そして。 最後に呆れたように、困ったように笑う姉御の顔が妙に印象に残った。 ―――――――――――――――――――― (そして、カエラの日記) あたし達は無事にカザンへ帰ってきた。 ポータルでだ。 サブとはいえ帝竜に打ち勝った功績は、プレロマの偉い人にあたし達の利用価値を見せ付けるには十分だったらしい。 …… そうそう、副長についてだけど。 作戦は失敗したらしい。 『確かに一度倒したんです……倒れたんです。それで、気が抜けて、倒れそうになったところを リーダーが受け止めてくれて一緒に座り込んで……抱きしめられるような形になったんです。 シチュエーションはそうでもないけど、でも、雰囲気的には今しかないと思って、手紙を出して、 そしたら……尻尾が最後の足掻きで……攻撃もしてないのにテイルパリングで…… 手紙だけをきれいに破って息絶えるなんて……あんまりです、ううっ……』 まあ、なんだ。 ドンマイ。 寝付けなくて一階に降りると、そこには姉御の姿があった。 「あれ、姉御も寝れないんですか」 「……ん……カエラか……?」 「姉御……酔っ払ってるの……?」 極めて珍しいことに、姉御は酔っていた。 一升瓶を抱きかかえ、機嫌がいいんだか悪いんだか分からない顔で見上げてくる。 「なに……ひっく、ちょっと考え事をしていただけだ……と」 「それでそんなになる……?悩み事でしょ。相談に乗ってあげようか?」 「むぅ……!」 と、そのとたん姉御は一気に険を濃くしてねめつけてきた。 やっぱり機嫌が悪かったのね……あたしは出来れば矛先がこちらに来ないように祈る。 が、姉御の口から出てきたのは意外な言葉だった。 「ふん……意地悪なこと言って、お前が散々悩ませているくせに……」 「へ?」 「おまえな…… …… 私を守るとか言ってたな?」 「へ?あ、うん、まあ……」 「自分だって未熟のくせに、百年どころか一万光年早いっ……てぇ」 一万光年は距離だよ姉御。 「ま、そりゃそうだけど。でも、それは今の話。あたし強くなるから。 姉御も、皆も……」 「それでおまえがしんだらなんにもならないだろうがあっ!!」 「うひゃっ!?」 「なーにが、つよくなるだっ!?まもれるようにだっ!?きょうだってわたしがいなかったらしんでたろうがっ!!」 「あ、う……」 突然の喝は非常に痛くあたしの耳にしみた。 そうだ、確かに今日だってあたしは調子に乗って死に掛けた。 理想ばかり語って現実には足を引っ張ってばかりとはこのことじゃないだろうか。 辛辣な叱責はあたしの心を重く沈ませた。 「たしかにりそーを追うのはいいさ、だけどな、勇気と無謀はちがうんだぞ? りそうのじぶんになるまえに死んだら、なんにもならないだろーが。わかってるのか?」 「う、うう」 「わたしはな、そんなおまえに、命を危険にさらして守られたってこれっぽっちもうれしくないぞ。 ぜんぜん、まったく、かんぜんにうれしくないぞ……」 「はい……」 「……それで、おまえが死んだら、うれしくない……」 「……ごめんなさい」 あたしは素直に謝った。 せめて心配をかけないようにするのは、あたしの義務だと思ったからだ。 「いいかあ!?わたしは、おまえの思うとおりになんかならないぞ! おまえに守られるなんてまっぴらだ!ましてやおまえの手の中なんかにだれが納まるもんか! わたしはこれからもずっとずっとおまえより強くて、てのとどかないところへいってやるっ!!」 「……は「それでもいいなら……いいよ」 そして。気付くとあたしは姉御に抱きつかれていた。 「え……姉……御?」 「かん違いするなよ……おまえが届かない目標にやっきになって死なれてもこまるから…… だからだからな……しょーがなくだぞ……わたしはまだ思い切れてないんだからな……」 膝立ちで抱きついてくる姉御の顔は下腹部に押し付けられてよく見えない。 いや、そんなことより以前にこの展開はおかしい! 一体姉御は何を言って……? 「あの、姉御?ねえってば」 「うるさい、馬鹿。さそったのはおまえだ……たくさんこまらせて、せきにんとれ……!」 誘った?責任?嫌な予感が膨れ上がる。 そして、嫌な予感は当たるものだって昔から決まっている。 「馬鹿……ばか……手紙なんかで……直接言ってくれたら……ほかにあったかもしれないのに……」 そして、姉御の手に握りつぶされている便箋。 …… ちょっ待っ……それは!? なんてことだ!! 理解してもときすでに遅し、この状況でどうしろと!? 「あの、姉御」 「うるさいうるさいうるさい、馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿!!」 酔いも手伝って、もはや姉御は駄々を捏ねる幼子のように手がつけられない。 ああ、信じてもいない神様。あたしが何か悪いことをしましたか? 現実逃避気味に見上げた満月は、それはとてもきれいだった。 → : 駆け出しローグの日記 ニギリオにて ← :駆け出しローグの日記 プレロマにて